2021年従都国際フォーラムがパンデミック後の時代におけるグローバルな協力を構想

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【広州(中国)2021年12月9日新華社=共同通信JBN】「Multilateralism 2.0: Global Cooperation in the Post-Pandemic Era(多国間主義2.0:パンデミック後の時代における国際協力)」をテーマとする2021年従都国際フォーラム(2021 Imperial Springs International Forum)は12月6日、広州で閉幕した。このフォーラムにはオンラインと会場の両方で30カ国超の政治、学術、ビジネス各界から160人以上のゲストが参加した。

ゲストたちは「多国間主義と持続可能な開発」、「改革・開放の推進、互恵協力の促進」、「グローバルガバナンスと中国の視点」、「一帯一路構想における包摂的、持続可能で回復力のある都市」、「新しい機会と新しい協力のための一帯一路構想」、「中国とオーストラリアの経済貿易関係」というそれぞれの6つの主要テーマに関し知見と素晴らしい着想を好感した。議論は、パンデミック後の世界的協力において多国間主義が果たす主要な役割に関するコンセンサスと、2021年従都国際フォーラム声明の発表が中心となった。

声明が示唆するように、人類は共有された未来の共同体である。さまざまな国の代表団が、パンデミックと戦い、一丸となって世界的な課題に取り組むことで合意した。COVID-19の脅威に対し免疫がある国はない。それ故、連帯と協力が治療の不可欠な要素であり、世界がこれまで以上に必要としているものである。

Tsinghua Vanke School of Public Health(清華大学万科公共衛生健康学院)初代学長で前国際保健機関(WHO)事務局長のMargaret Chan氏は12月6日午前のセッションで、パンデミックはグローバルヘルスのガバナンスと協力の弱点を露呈したと語った。 不確実性に満ちたこの相互接続された世界では、われわれの共通の課題を解決し、グローバルヘルスガバナンスを改善するための地球全体に関わる協力が必要である。

2021年従都国際フォーラム声明は、多国間協力を強化し、国連を中核とする国際システムを支持し、国連憲章の原則に基づく国際関係を統治する基本的規範を支持するために、すべての国からの具体的な行動を求めている。

アントニオ・グテーレス(Antonio Guterres)元国連事務総長はビデオメッセージの中で、「より包括的なネットワークと効果的な多国間主義」を求め、人類が直面する共通の課題に対処するため、新しい多国間主義の解決策が必要であることを示唆した。

英国のゴードン・ブラウン(Gordon Brown)元首相はフォーラムで、社会的不公正、気候変動、ワクチンの不平等、デジタル面での不安定性などの問題は本質的にグローバルであり、グローバルな解決策が必要であると述べた。いまこそ、世界はともに行動する必要がある。

フィンランドのエスコ・アホ(Esko Aho)元首相は、各国が協力して共通のルールを作り、オープンかつ多国間の貿易を促進して、双方にメリットをもたらし、すべての人が「共通の目標と目的に参加できる」ようにする必要があると述べた。

参加者の間での一般的な信念は、世界的な課題に取り組むために各国は人類共通の価値観を主張し、一貫して多国間主義を支持し、国際関係民主化を促進するべきであるというものである。互恵と共通の開発という新しいパラダイムの下で連帯と協力を推進することによってのみ、世界は人類の未来を共有するコミュニティーを構築することができる。

ソース:2021 Imperial Springs International Forum