坂上忍、北京冬季五輪への批判に対するバッハ会長の発言に「鵜呑みにできない」

9日放送の『バイキングMORE』でタレントの坂上忍が、IOCのトーマス・バッハ会長が、北京冬季五輪の開催を優先しすぎている姿勢に苦言を呈した。

番組では、来年に行われる北京冬季五輪での、外交的ボイコット問題を扱った。これは中国の人権侵害に懸念を示すための措置で、選手は派遣するが、政府要人の派遣は行わないというもの。これまでアメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリス、リトアニアが表明している。

この外交的ボイコットの理由として大きいのは新疆ウイグル自治区での問題だが、他にも、中国の前副首相から性的関係を迫られたと告白した同国のテニス選手である彭帥(ホウ・スイ)の消息を巡る問題なども懸念材料となっている。

彭帥選手の問題に関して、バッハ会長はビデオ電話で同選手と会話し、「電話では彭帥選手は抑圧されていないと感じた」「ビデオ会話で色々なことが達成できた。最も重要な彭帥選手の身を守ることに成功」と手ごたえを語っていた。

しかし、バッハ会長の発言に坂上は懐疑的で「これが事実だとすれば、安心材料になるとは思うんですけど」と前置き、「なんでIOCが、バッハ会長が。東京オリンピックからの経緯でね、個人的な見解ですけどバッハ会長の言うことを鵜呑みにするっていうことが、なかなか僕はできないんですよ」と東京五輪開催直前に「最も大事なのはチャイニーズピープル」など、数々の言い間違いや迷言を残したバッハ会長に不信感をあらわにした。

松嶋尚美もビデオ電話の印象について「静止画面ちゃうかって思ってしまうぐらい、なんか、それがなんのアピールになってんのやろって。失礼だけどそう思っちゃう」とコメント。ココリコ・遠藤章造も「すごく中国寄り。とにかくオリンピックを成功させたいとしか考えてないのとちゃうかな、という風にしか見えないですけどね」とバッハ会長の姿勢を批判した。

なお、バッハ会長の母国であるドイツでもトップアスリート組織の「アスリート・ドイツ」が「政治的・経済的な配慮よりも保護を優先すべき」とIOCに対し厳密な調査を求めている。

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