最終処分場建設地選定 市民の思いに寄り添う 理解得ながら円滑に 中川上越市長

 県が公共関与で上越市内に整備を予定している産業廃棄物広域最終処分場の建設地選定について、上越市の中川幹太市長は8日、「現地に足を運び、建設候補地を確認し、市民の思いに寄り添いつつ、最終処分場の整備が円滑に進むよう取り組む」と決意を示した。同日の市議会12月定例会一般質問で、宮川大樹氏(みらい)に答えた。

 同最終処分場の建設候補地は、谷浜・桑取区内1カ所、柿崎区内4カ所の計5カ所。「上越地区における広域最終処分場候補地検討委員会」が3月、それまでに選定していた建設候補地11カ所の中から絞り込んだ。

 県では最終的な建設予定地の決定に向け、4月から各候補地の町内会や地域協議会への説明を開始。県内の他の最終処分場の見学会も交え、地元からの理解を得ようと取り組んでおり、現在は県と市が連携しながら各候補地の現地調査、地元からの要請に基づく座談会などを行っているという。

 令和元年8月に策定した基本方針では、同13年度中の供用開始を目指している。整備スケジュールでは本年度末までの建設地決定を目標としているが、県は本年度中の決定にこだわらず、丁寧な説明に努める考え。

 中川市長は「今後整備される最終処分場は、廃棄物を安全かつ安定的に処分する機能を備え、周辺の自然や生活への影響を最小にするとともに、地域からの理解を得られるものでなければならない」とした上で、「引き続き、より多くの方々から理解を頂けるよう、県にはより丁寧な取り組みをお願いする」とした。

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