鄭州地区の考古学成果、東アジアの人類進化の重要証拠に

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鄭州地区の考古学成果、東アジアの人類進化の重要証拠に

織機(しょっき)洞遺跡から出土した礫(れき)石器。(資料写真、鄭州=新華社配信)

 【新華社鄭州12月9日】中国河南省鄭州市で4~5日開かれた第10回アジア旧石器協会年次総会では、鄭州地区で見つかった多くの旧石器時代遺跡の発掘成果が、中国・東アジア古人類が連続的に進化し、現生人類へつながったという論拠を強化した。

鄭州地区の考古学成果、東アジアの人類進化の重要証拠に

李家溝遺跡で出土した土器片。(資料写真、鄭州=新華社配信)

 アジア旧石器協会名誉会長で中国考古学会旧石器考古専門委員会主任を務める高星(こう・せい)氏は総会の基調報告で「中国・東アジアには西洋とは別の連続して発展した旧石器時代の文化体系がある。東アジアの主要人類個体群が中断せず、外部から来た人類によって置き換わることもなかったことを示している」と指摘した。

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織機(しょっき)洞遺跡から出土した燧石(すいせき、火打石)。(資料写真、鄭州=新華社配信)

 鄭州地区は河南省北西部に連なる嵩山の東麓に位置する。中華文明の発祥と発展の重要な舞台であり、中国と東アジアの初期人類の進化、旧石器文化の発展で重要な役割を果たした地でもある。

 同地区では2001年以降、織機(しょっき)洞、李家溝、趙荘、老奶奶(だいだい)廟など多くの旧石器時代の重要遺跡で発掘調査が実施された。20年近い発掘作業を経て、鄭州および中原地域(黄河中・下流の平原)では、後期更新世の人類文化の発展序列が確立された。

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趙荘遺跡から出土した石英石器。(資料写真、鄭州=新華社配信)

 アジア旧石器協会会長の王幼平(おう・ようへい)北京大学教授は「4万年余り前から3万年前前後に剥片石器が普及し、2万年余り前には石刃と簡単な細石刃技術が誕生し発展した。さらに1万年前前後には細石器作りが主流となった。鄭州地区で見つかったこれらの材料は、旧石器時代中~後期の文化序列をはっきりと示している」と説明した。

 中原地域に現生人類が出現したことを示す考古学的証拠も示された。

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趙荘遺跡で出土したナウマンゾウ頭骨の下の石積み。(資料写真、鄭州=新華社配信)

 老奶奶廟遺跡の配置構造にみられる意図的な設計、趙荘遺跡で見つかった長距離を運んだと思われる赤紫色の石英砂岩や石を積み上げた台座、その上に置かれた巨象の頭部などの遺構は、現生人類の行動を示す重要な証拠となる。李家溝遺跡の発見も同地域の旧石器~新石器時代の過渡期の空白を埋めた。

 王氏は「これらの発見は、狩猟採集社会から定住農耕社会への移行の歴史プロセスを探る上で非常に重要な証拠になる」と語った。

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老奶奶(だいだい)廟遺跡から出土した石器。(資料写真、鄭州=新華社配信)

 アジア旧石器協会年次総会は、旧石器考古学のアジアにおける重要な国際的学術交流イベントで、中国と日本、韓国、ロシアが輪番で開催する。今年の総会には国内外の旧石器時代考古学者100人余りが、会場とオンラインを組み合わせた方式で討論に参加し、学術交流と協力を深めた。(記者/桂娟、袁月明)

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老奶奶(だいだい)廟遺跡で見つかった古人類の火の使用痕跡。(資料写真、鄭州=新華社配信)

鄭州地区の考古学成果、東アジアの人類進化の重要証拠に

4日、第10回アジア旧石器協会年次総会の会場。(鄭州=新華社配信)