韓国紙「国内のブレーキ部品企業倒産で完成車メーカーの生産が中断危機」「連鎖倒産がつづく可能性」

韓国の自動車メーカーに重要部品を供給する企業が破産手続きに入ったことで、同国の自動車生産に長期間支障が出るとの見方が出ている。

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朝鮮日報(9日)によると、現代自動車などにブレーキ部品(キャリパー)を供給する部品会社である韓国の「HM金属」が「経営難に勝てず破産手続きに突入したことが8日確認された」とし、「完成車メーカー生産に打撃を与える悪循環が現実化している」と報じた。

報道によると、HM金属は去る8月に不渡で裁判所に再生申請をしたが、裁判所側は「企業の持続価値よりも清算価値が大きい」とし再生不可の決定を下したとのこと。朝鮮日報は「これに伴い現代自動車のアイオニック5とジェネシスG80など主要生産ラインが稼働中断危機に瀕した」「コロナによる自動車生産急減が部品会社の経営難を呼び起こした」と伝えた。

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HM金属は昨年コロナ直撃弾を受け、売り上げが急減していた。同社は現代自動車以外にも韓国GMにも部品を供給していた。朝鮮日報によると韓国GMの協力会社の幹部は「キャリパーは、車両別に一つのメーカーがカスタマイズされた供給をするため、他の企業がこれを取り替えるためには2~3カ月ほど時間が必要だ」と述べている。朝鮮日報は「完成車生産ラインが中断されると、他の部品会社も納品できず、連鎖倒産が続く可能性がある」と伝えた。

同紙は「最近、自動車部品会社3社が相次いで裁判所に再生手続きを申請した」ことを伝えている。

この報道をみた韓国のネットユーザーからは

「完成車メーカーには言葉がない。毎年労組に圧力かけられ部品メーカーに価格下げさせて利益を上げるのに、こんな時期に耐えられるわけがない」

「自動車価格は下げるが部品価格は下げ、貴族労組の賃金は上げないといけないので…だから下請け業者が滅ぶんだ…」

「完成車業者の自業自得」

「自動車メーカーは部品企業がこうなるまで何をしてたんだ?…」

「韓国で事業する奴は馬鹿だ。清算が答えだ」

などのコメントがネット掲示板に投稿されている。

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