気象庁は10日(金)、エルニーニョ監視速報を発表した。
それによると、ラニーニャ現象が続いているとみられ、今後、冬の終わりまでラニーニャ現象が続かない可能性もある(40 %)が、続く可能性の方がより高い(60 %)。
また、春にはラニーニャ現象が終息し、平常の状態になる可能性が高い(80 %)。
11月のエルニーニョ監視海域における海面水温の基準値からの差は-0.9℃ で、基準値より低い値だった。大気と海洋の状態はラニーニャ現象時の特徴を示しており、ラニーニャ現象が続いているとみられる。
エルニーニョ予測モデルは、今後、冬の終わりまでラニーニャ現象が続かない可能性もある(40 %)ものの、続く可能性の方がより高い(60 %)。
また、春にはラニーニャ現象が終息し、平常の状態になる可能性が高い(80 %)。
エルニーニョ/ラニーニャ現象とは
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象のこと。逆に、同じ海域で海面水温が、平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれる。ひとたびエルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生すると、日本を含め世界中で異常な天候が起こると考えられている。
なお、ラニーニャ現象発生時の日本の天候は、12月を中心とする3か月(11~1月)の統計では、平均気温は東日本で低い傾向が見られる。降水量は東・西日本太平洋側で少ない傾向にあり、日照時間は北日本の太平洋側や西日本で多い特徴がある。