マクラーレン離脱のバーニコートがレクサスへ。バッサー・サリバンからIMSA GTDプロ参戦

 先月末に4年間在籍したマクラーレンを離れたベン・バーニコートが、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権を戦うバッサー・サリバン・レーシングに加わり、2022年からスタートするGTDプロクラスに参戦することが明らかになった。

 マクラーレンの元ワークスドライバーであるバーニコートは、同じくイギリス人ドライバーのジャック・ホークスワースとコンビを組む。デイトナ24時間などの耐久4レースで構成される“ミシュラン・エンデュランスカップ”には、インディカードライバーのカイル・カークウッドも、彼らがシェアする14号車レクサスRC F GT3のラインアップに加わる予定だ。

 2022年シーズンはレクサス陣営からレースに挑む24歳のドライバーは過去4年間、マクラーレンのワークスドライバーとして活躍してきた。最近ではJOTAからファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパに参戦したほか、先月にはIMSAのGTDクラスにインセプション・レーシングのメンバーとして出場し、プチ・ル・マンでマクラーレン720S GT3をドライブ。IMSAデビューを果たしている。

 彼は同レースが行われたロード・アトランタで、バッサー・サリバンやレクサスの幹部と話し合いをもっており、最終的にこれが2022年の新しい契約につながったと考えられる。

「レクサス・レーシングUSAの一員としてレースに参加できることになり、とてもうれしく思っている」とバーニコート。

「モータースポーツの歴史に名を刻もうとするレクサスブランドの将来的な計画や野望を聞くと本当に刺激を受けるんだ。このプログラムやレクサスでの自分の将来について考えると、とてもワクワクする」

「バッサー・サリバンチーム、そして僕の超速いチームメイトであるジャック・ホークスワースとカイル・カークウッドと一緒に、レクサスRC F GT3でGTDプロのキャンペーンに参加することが待ちきれない」

「ジミーとサリに初めて会って、先月のプチ・ル・マンではチームを見せてもらった。彼らがいまIMSAで一緒に仕事をするべきチームであることは明らかだったよ」

「プロフェッショナルリズムだったり、レースに勝つことやチャンピオンシップを獲得するための献身と熱意は信じられないほどで、ドライバーとしてこれ以上のものは望めないほどだ」

「IMSAの最初のシーズンでは学ぶことがたくさんあるが、レクサスRC F GT3という素晴らしいクルマがあり、最高のチームに囲まれているので、そこから学びながら目標を達成していきたいと思う」

2017年からマクラーレンのワークスドライバーを務めてきたベン・バーニコート

■若くてハングリーなラインアップになったが、経験も豊富

 レクサスのGTDプログラム開始時からキャンペーンに参加しているホークスワースは来季、バッサー・サリバン・レーシングで4年目のシーズンを過ごすことになる。

「GTDプロカテゴリーに参入するにあたって、レクサスとともにこの旅を続けることができて、これ以上うれしいことはない」と彼は述べた。

「僕はレクサスファミリーの一員になって5年以上になるが正直なところ、このプログラムの現状と今後の方向性について、これほど興奮したことはない」

「バッサー・サリバンチームには素晴らしい人材が揃っており、そこに新しいメンバーも加わった。チームは卓越性を限りなく追求しながら歩みを進め続けているんだ」

「ベン(・バーニコート)やカイル(・カークウッド)と協力することで、若くてハングリーなラインアップになったが同時に経験も豊富なので、デイトナで一緒に仕事をするのが楽しみだ」

「レクサス、TRD、バッサー・サリバンのみんな、いつもサポートしてくれてありがとう! 早くトラックに出て100%の力を発揮できるのが待ちきれないよ」

 GTLMカテゴリーに代わって新設されるGTDプロのラインアップが明らかにされた一方、バッサー・サリバン・レーシングが引き続きGTDクラスで走らせる12号車のドライバーはまだ発表されていない。

 2021年シーズンはフランキー・モンテカルボとザック・ビーチが主にステアリングを握っていたが、元14号車のドライバーであるアーロン・テリッツが、2022年のFIAドライバー・レーシングでシルバーからゴールドにアップグレードされたため、彼らとシートを争う可能性がある。

2台体制でIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦しているバッサー・サリバン・レーシングのレクサスRC F GT3

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