文化の力 高校生発信 全九州総文長崎大会開幕

総合開会式で、大会テーマの「花束」を表現したパフォーマンスを披露する生徒実行委員=長崎ブリックホール

 九州で文化活動に取り組む高校生の祭典「第5回全九州高校総合文化祭長崎大会」の総合開会式が10日、長崎市茂里町の長崎ブリックホールであった。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため無観客で開催。県内の生徒会から集まった生徒実行委メンバーによるパフォーマンスなどを繰り広げ、高校生の文化の力を発信した。
 全九州高総文祭は2017年から九州各県で開催。12日まで放送や弁論など8部門でコンテストや展覧会などを開く。総合開会式は生徒実行委が6月から企画や準備を進めてきた。
 会場の様子はオンラインで配信し、実行委員長の大塚ほのかさん(16)=県立長崎西高2年=が「多様性をキーワードに(準備を)進めてきた。式を通じてあなたはあなたのままで良いという希望の光を届けたい」とあいさつ。アトラクションとして瓊浦高の和太鼓、純心女子高の合唱、長崎女子高の龍踊(じゃおどり)が式に彩りを添えた。
 終盤には大会テーマ「花束」をテーマにしたパフォーマンスを実行委員が披露した。壁をたたく動作でコロナ禍という見えない障壁にもがく様子を表した後、花を育てる様子を表現。最後は花束を手に、友人や家族ら花束を届けたい相手をそれぞれ発表し「一つ一つの種の力を信じて歩みを止めず進み続けます」と呼び掛けた。
 実行委副委員長の森本真由さん(17)=県立長崎北陽台高2年=は「活動を通じてたくさんの人の考え方に触れて楽しかった。無事に終えられて安心したが仲間と別れるのが寂しい」と笑顔で話した。


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