【阪神JF/穴馬アナライズ-後編】前売り“6人気以下”の盲点 実績面から「上位争いの可能性」

前編」では阪神ジュベナイルFの有力馬について「マイル以上」と「牡馬相手」の実績面について触れたが、「後編」では好走条件にフィットする穴馬2頭を取り上げる。

◆【阪神ジュベナイルフィリーズ2021予想/穴馬アナライズ-前編】ファンタジーS組2騎を軽視 ポイントは“マイル以上”と“牡馬相手”の実績

■ラブリイユアアイズ

6月の札幌で行われたデビュー戦を白星で飾り、返す刀で臨んだ2戦目のクローバー賞も快勝。前走の京王杯2歳Sでは初の重賞挑戦ながら3着に善戦しており、牡馬を相手にさっそくこのクラスでメドを立てている。

デビュー戦がスプリント戦だったことからもわかるように当時は気の勝った馬だったが、使われるごとに道中の我慢が利くようになってきており、前走は5番手から最後まで渋太く脚を伸ばしていた。最後まで集中力を途切らすことなく、馬群の中でも脚を溜めることができたのは収穫だろう。

また、末脚が切れるというよりもパワーや持久力が持ち味のタイプで、開催が進んだ今の阪神の馬場状態や、GIのタフな流れは歓迎のクチ。マイル戦はキャリア初挑戦ながらも、前述の通り1500mのクローバー賞を勝利している点から、極端にパフォーマンスを落とすこともないと判断する。

デビューから2連勝の後、牡馬相手の重賞で3着という成績は、牝馬限定戦なら上位争いに加わっても不思議ではない実績。人気の盲点として波乱の使者となる可能性がある。

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著者プロフィール

山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長
元・競馬月刊誌の編集長で、現在はスポーツの未来を読みとくメディア『SPREAD』の編集長。1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、穴馬予想を追求し続けている。会心の的中はキセキが制した2017年菊花賞の3連単55万9700円。

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