12月11日(土)、2021年FIA-F2第8戦アブダビのスプリントレース1(決勝レース1)がヤス・マリーナ・サーキットで開催され、ユアン・ダルバラ(カーリン)が優勝。佐藤万璃音(トライデント)は19位だった。またプレマ・レーシングのオスカー・ピアストリが参戦1年目でドライバーズチャンピオンに輝いている。
周回数は23周。晴天のヤス島は気温27.0度、路面温度38.2度。路面はドライでタイヤ交換の義務はない。
予選トップ10にリバースグリッドが適用されるレース1ではユアン・ダルバラ(カーリン)がポールスタートに。2番手はダニエル・ティクトゥム(カーリン)、3番手にフェリペ・ドルゴヴィッチ(ユニ・ヴィルトゥオーシ)、4番手はリアム・ローソン(ハイテックGP)、佐藤は14番グリッドから発進する。
またポイントランキングはプレマ・レーシングの2台、オスカー・ピアストリ(213.5ポイント)とロバート・シュワルツマン(162ポイント)の一騎打ちとなり、レース終了時点で44点差がついていると、ピアストリが戴冠という状況となった。
日本時間17時20分にフォーメーションラップが開始されレーススタート。ダルバラがホールショットを奪いドルゴヴィッチとローソンがそれぞれ2番手、3番手に浮上。ティクトゥムはターン1でコース外に出た影響で4番手にドロップした。
ペースの上がらないティクトゥムは3周目にシュワルツマンとピアストリに追い抜かれ6番手に後退。わずかながらタイトル獲得の可能性を残すシュワルツマンはファステストラップを記録しながらさらなる順位アップを狙っていく。
勢い付くシュワルツマンは6周目にローソンを捉え3番手に浮上。唯一の1分39秒台をマークするハイペースで周回を重ねていく。抜かれたローソンの0.5秒後方にはピアストリが迫り、7周目にバックストレートでDRSを使ってライバルを交わし4番手へと前進した。
トップ争いが激化したのは12周目、ドルゴヴィッチがターン8からダルバラの背後に迫りその後2台は絶妙な間隔を保ちながらサイドバイサイドでターン9、ターン10と通過。そのままターン13まで横並びの戦いが続き、ここはダルバラが守り切る。バトルを繰り広げた2台の後方にはプレマの2台も迫り4台のマルチバトルへと発展していく。
その後タイヤのデグラデーションが見られ始めた18周目にはダルバラとドルゴヴィッチの差が2.058秒まで拡大。3番手争いを繰り広げるシュワルツマンとピアストリは0.5秒差と依然接近模様。なおチームからはドライバーズランキングワン・ツーを確定させるべく不要なリスクを避けるような無線も飛ぶ。
そして20周目、ターン6の飛び込みでピアストリがついにシュワルツマンを捉えて3番手に浮上。シュワルツマンもターン7で差し返しを試みるもピアストリが抑え、その後追い抜きは叶わなかった。
レースはダルバラが制しドルゴヴィッチが2位、ピアストリはシリーズ王者を決める3位表彰台を掴み取った。佐藤は19位で完走した。
レース2は日本時間12月11日(土)の23時45分からスタートする。
■FIA-F2第8戦アブダビ スプリントレース1(決勝レース1) 暫定リザルト
Pos. No. Driver Team Time/Gap
1 6 J.ダルバラ カーリン 23LAP
2 4 F.ドルゴヴィッチ ユニ・ヴィルトゥオーシ 2.079
3 2 O.ピアストリ プレマ・レーシング 2.915
4 1 R.シュワルツマン プレマ・レーシング 3.581
5 7 L.ローソン ハイテックGP 11.243
6 5 D.ティクトゥム カーリン 12.978
7 10 T.プルシェール ARTグランプリ 14.120
8 3 周冠宇 ユニ・ヴィルトゥオーシ 15.595
9 21 R.ボシュング カンポス・レーシング 17.081
10 17 M.アームストロング ダムス 17.539
11 11 J.ドゥーハン MPモータースポーツ 18.530
12 8 J.ビップス ハイテックGP 19.270
13 24 B.ビシュカール トライデント 22.226
14 16 R.ニッサニー ダムス 29.927
15 9 C.ルンガー ARTグランプリ 32.099
16 15 G.サマイア チャロウズ・レーシング・システム 32.636
17 12 C.ノバラック MPモータースポーツ 37.036
18 23 A.デレッダ HWAレースラボ 48.948
19 25 佐藤万璃音 トライデント 54.333
20 20 O.コルドウェル カンポス・レーシング 1’43.561
— 22 J.ヒューズ HWAレースラボ DNF
— 14 R.フェルシュフォー チャロウズ・レーシング・システム DNF