月亭方正が不惑を前に落語家を目指した理由とは?

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東海ラジオ『アンダーポイントのまっぴるま!』(土11:00~12:30)12月4日の放送に、落語家の月亭方正がゲスト出演した。番組パーソナリティのアンダーポイント(増野豊・本美大)のふたりは39歳で、方正が落語家を目指したときと同じ年齢。方正は、彼らの質問に答えて「山﨑方正としてテレビで活躍していた人気タレントが、なぜ、落語家になることにしたのか」その理由を語った。

現在53歳の方正は、39歳のときに始めて落語を聴いて、40歳で師匠について修業を始めた。その年齢まで落語を聴いたことがなかった理由について「自分はテレビで飯を食っていこうと決めていた。テレビの人間だと思っていた。『テレビは古いものをつぶしてなんぼや』と、ずっと思い込んでいた。それで、落語を避けていた。遠ざけていた」と話し始めた。

しかし「40歳手前になって、不惑の年が近づいて、ひとりで舞台に出たときに、やることがない、何もできないことに気づいた。漫談もダメ。当時、テレビで売れていたので、舞台に出て行くと客は喜んだ。でも、20分30分の持ち時間に、やれることがない。テレビなら対応できる。それだけの技量は身に付けていた。しかし、いざ、芸人として舞台に立ったときに、何もできないと思った」。

「テレビはみんなで作る。誰かが助けてくれるが、ひとりになると、自分自身を助けることができない。舞台では、テレビ番組の裏話、エピソード・トークをやってみたが『プス・プス・プス』という笑いしか起きない。自分の前に出た後輩漫才師たちは、ドカンとウケて戻ってくる。先輩なのに、目の前のお客さんを喜ばすことができないことに愕然とした」と振り返った。

そこで方正は「芸人とは…」という原点に立ち返った。「そもそも、この世界に入ろうとしたきかっけは、目の前のお客さんを笑わせたいという気持ちからだった。40歳、不惑の年を前に、人生を惑わずに進むために、舞台で食べて行くと決めたときに、落語に出会った」とのこと。

そのときに「新喜劇も考えた」とのことだが、新喜劇は「ひとりで稽古ができない。それが性分に合わない。思い立ったら、そのときにやりたい性格。だったら1人でできることを」と考えて落語を選んだそうだ。

方正に落語を勧めたのは、同い年で先輩の東野幸治だった。当時、よく一緒に行動していた東野から「落語を聴いたらどう?合うかもしれない」と言われ、桂枝雀の落語を聴いたら「ハマった」。そこから毎日2,3席、枝雀の落語を聴き続けた。

方正は、落語を聴くうちに「あっ!これは新喜劇や!」と気づいた。「ひとりでやる新喜劇。それが落語」。このとき、方正は「人生でやることがみつかった」と確信した。そして、40歳から落語の世界に入ったことについて「人間がやることだから、どんなに大変でも、やろうと思えばやれる。落語だけじゃなくて何でもそう。本気でやろうと思ったら、あとは、熱意と真っすぐさだと思う」と力を込めた。

と、方正の話は、アンダーポイントが予想しなかった、至ってまじめな方向へ進んだ。しかし、そこには笑いも織り込んで楽しいトークとなった。その後はさらに『ガキの使い~』などのエピソード・トークへと展開していった。先輩のトークに刺激を受けたアンダーポイントのふたり。12月11日には番組の公開生放送を行う。『アンダーポイントのまっぴるま!in アアスナル金山』12月11日(土)11:00~12:30 ゲストは「SOLIDEMO」の手島章斗とシンガーソングライターの小林右京。

アンダーポイントのまっぴるま!

放送局:東海ラジオ

放送日時:毎週土曜 11時00分~12時30分

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※放送情報は変更となる場合があります。

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