第2の人生は司法書士 横須賀の男性、69歳で試験合格「あと10年は社会貢献したい」

「一生勉強 一生青春」の座右の銘を掲げて勉強し、司法書士に合格した安東さん=横須賀市小矢部

 不動産や成年後見・相続などに関わる国家資格「司法書士」の試験に、第二の人生として挑戦した元県立高校長の安東健郎さん(69)=横須賀市小矢部=が合格した。「人生経験を生かして、あと10年は社会貢献したい」と70歳となる来年9月に独立開業を目指している。

 安東さんは故郷の大分県を離れて中央大法学部に進学。弁護士を目指して大学時代から司法試験を5回受けたものの不合格が続いた。大学時代の友人らが弁護士や裁判官として活躍する姿に焦りを感じつつ、次第に試験勉強からも逃避するようになり、パチンコとたばこに明け暮れた末に重いぜんそくを患い、30歳の時に救急搬送された。

 入院してようやく職業を真剣に考え、高校の日本史教師となることを決意。通信教育で教員免許の勉強に励み、32歳で初めて県立高の教諭として定職を得た。充実した教員生活を送り、横須賀高副校長、永谷高校長などを務めた。

© 株式会社神奈川新聞社