実業団監督がジュニア世代を指導 神奈川県自転車競技連盟がセミナー

効果的な体幹トレーニングについて助言する宮沢さん(中央)=横浜市栄区

 自転車ロードレースの底辺拡大を目指し、神奈川県自転車競技連盟は12日、横浜市栄区の県立地球市民かながわプラザで、ジュニア世代を対象としたトレーニングセミナーを開いた。北京五輪代表で、県内を拠点とする実業団「リオモ・ベルマーレ・レーシングチーム」を率いる宮沢崇史さん(43)が講師を務め、目標を持つことの大切さや、自ら模索を続ける重要性を説いた。

 同チームと連携した初の試みで、宮沢さんは自らの経験を交えながら収入面を含めた国内のトップチームの現状を紹介。欧州を主戦場とする魅力と厳しさにも触れ、「何を目指すかを決め、そのために何が必要かを細分化することが大事」と語った。

 自身は中学2年時に自転車に生涯をささげることを決断。サッカーなどに比べ、競技人口が少ないがゆえにチャンスが広がっていると考えたことも一因だったという。その上で、周囲に合わせるのではなく「自分にないものを探すことが大事。情報を集め、いろいろ試してほしい」と呼びかけた。

 また、トップ選手の体の使い方を動画で紹介し、「大きな力を出すためには末端の筋肉ではなく、体幹を使った方がいい」と解説。自宅でも実践できる基礎的なトレーニング方法も指導した。

 高校年代では今季の全国選抜大会や全国総体などに出場した小森継心(保土ケ谷)らが参加。小森は「今までも練習中にどういう意味があるのかと考えることがあった。それが間違いではないと分かったし、今後に生かしていきたい」と話していた。

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