NSO GroupのスパイウェアPegasus、米国務省職員のiPhone監視か

ロイターの報道によると、アメリカ国務省の少なくとも職員9人のアップルiPhoneがイスラエルのNSO Groupが開発したスパイウェアPegasusにハッキングされていたという。米商務省はNSO Groupを制裁リストに追加している。

ロイターによると、これら国務省職員のアイフォンへのPegasusによるハッキングは、アフリカ・ウガンダに拠点を置くか、東アフリカの国に関する問題に関連した職員だということだ。米商務省はNSO Groupに対して「政府関係者、ジャーナリスト、ビジネスマン、活動家、学者、大使館の労働者を悪意を持って標的とするスパイウェアを開発し、外国政府に提供して外国政府が国境を越えた弾圧を行うことを可能にして国際秩序を脅かした」として制裁リストに追加したばかり。

NSO GroupのスパイウェアPegasusに関しては、米アップルも今秋、アメリカのアップルユーザーをPegasusによる監視、標的にしたなどとしてNSO Groupと親会社であるOSY Technologiesに対しカリフォルニア北部地区の裁判所に訴訟を起こしたことを発表していて問題が広がっている。

NSO Groupは米国務省職員がPegasusによる監視対象になっていたとの報道に対して、関連する可能性のあるすべての顧客をただちにシャットダウンしたと明らかにする一方、使用されたのがNSOのツールであったという証拠はないとしつつ、調査をして真実であると判断された場合は顧客に対して法的な措置をとると表明している。

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