東京藝術大学、山梨大学に最高評価 国立大学の中期計画達成状況

文部科学省は79国立大学法人、4大学共同利用機関法人の中期計画達成に向けた2020年度の進捗状況を評価し、東京藝術大学と山梨大学に最高評価を与えた。学長が職務を遂行できない状況に陥っている旭川医科大学に対しては、強い懸念を示している。

文科省によると、合計83の法人を▽業務運営の改善および効率化▽財務内容の改善▽自己点検・評価および情報提供▽その他業務運営-の4項目で評価した。指定国立大学法人については、東北大学、東京大学、東京工業大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、一橋大学以外を評価対象とした。

最高評価の「特筆すべき進捗状況」は、自己点検・評価および情報提供で東京藝術大学、業務運営の改善および効率化で山梨大学に与えられた。東京藝術大学は学内で生み出されたさまざまなコンテンツの発表、配信をする「東京藝大デジタルツイン」をスタートさせた。音楽ホールなど学内施設を3Dモデリングでバーチャル空間に再現、若い才能に活躍と鍛錬の場所を与えている。

山梨大学は大学アライアンスやまなしの枠組みを生かし、山梨県立大学と多様な連携事業を展開し、全国で初めての大学等連携推進法人に認定された。山梨県立大学との連携開設科目は53に及び、学生がより多様な分野の授業を受けることが可能になった。

その他の法人は高評価といえる「順調に進んでおり、一定の注目事項がある」「順調に進んでいる」「おおむね順調に進んでいる」にランクされた。低評価の「遅れている」「重大な改善事項がある」に該当する法人はなかった。

参考:

【文部科学省】国立大学法人等の令和2年度に係る業務の実績に関する評価結果

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