政活費137万円「なるべく早く返還」豊田・京都市議が会見 不正は否定

政務活動費の返還について説明する豊田恵美京都市議(13日午前9時36分、京都市中京区・市役所)

 京都市議会の豊田恵美議員(41)=自民党、左京区選出=が2020年度、事務所職員だった夫の勤務実態がないにもかかわらず、給与を政務活動費に計上した可能性がある問題で、豊田議員は13日、中京区の市役所で会見し、同年度に人件費に充てた政務活動費約137万円を返還する、と発表した。

 豊田議員は「夫の労働の実態はある」と不正疑惑を改めて否定。一方、休業していたと主張する夫との認識のずれは埋まらないとし、「これ以上、議論することは市民のことを考えると望ましくなく、20年度に夫に支給した人件費の全額返還を決断した」と説明した。返還時期は「なるべく早く」と述べた。

 9日の会見で公開するとした夫の勤務状況を記録した日報については「さらなる議論の延長になることを回避したいので提出は差し控える」と前言撤回した。

 京都府議や京都市議を務めた夫の貴志氏(46)によると、20年3月に交通事故で首を傷めて休業した。保険会社に提出した休業損害証明書には豊田議員の自筆で休業期間は同年3~11月と記載されており、貴志氏は「政務活動費の詐取だ」と主張している。2人は離婚に向けて協議中。

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