可愛い!!世界最小馬「ファラベラ」って?

ファラベラの大きさや寿命は?

ファラベラという馬をご存知でしょうか。ポニーよりも小さく、見た目もかわいく、人間にも懐きやすい馬で、アメリカを始め世界中でペットとして人気の馬です。
身体の特徴としては、身体が小さくても体型はサラブレットやアラブ種に似ています。厚いたてがみがかわいさを引き立てています。
ファラベラはアルゼンチン原産で、「ファラベラ」という品種名は、この品種を作り出したファラベラ家が由来となっています。

大きさ

ファラベラは最も小さな馬として知られ、体高の平均が70~80㎝ほどで大型犬ほどの大きさです。なかには、成馬でも40㎝ほどにしかならない個体もいます。
体高145㎝以下の馬を指すポニーより小さい馬ということで、ミニチュアホースに分類されます。
アンダルシア馬とシェットランドポニーがもとになり、さらに品種改良で小型化され、現在の大きさになりました。
これだけ小さいため乗馬用の馬ではなく、ペットとして飼われています。

寿命

ファラベラの寿命は20~30年とされ、一般的な大きさの馬と同じくらいです。しかし、犬や猫など他のペットと比べると倍ほど長く、一緒に過ごす時間も長くなります。30年後の自分の年齢も計算し、責任をもって飼い続けることが出来るか検討する必要があります。
さらにファラベラは大人しく、人懐こい性格、賢いことから、今後は盲導馬としての活躍が期待されています。

気になるお値段は?

馬は高いイメージがあると思いまが、魅力いっぱいのファラベラの気になるお値段はどれくらいでしょうか。
そのお値段は40~300万円で、価格に幅があります。他のペットと同様、血統の良い場合や血統書付きは値段が上がります。
特に純血種は、今でもファラベラ家でしか繁殖されていないため、数百万円になります。
なお、中央値は80万円ほどになります。

日本でも自宅で飼えちゃう!飼育方法やエサ代は?

海外ではペットとして飼育されているファラベラは、日本でも飼育することができるのでしょうか。どうしても海外に比べると、小さな家になってしまう日本。小さいといっても馬を現実的に、飼うことができるのかみてみましょう。

馬小屋

馬には馬小屋が必要になりますが、ファラベラの身体の大きさを考えると、高さ1.3m以上、間口1.5m以上、奥行き1.5m以上の馬小屋が必要になります。
これくらいの大きさであれば、ホームセンターで材料を購入し、作ることもできそうです。また、大型犬用の犬小屋を代用することもできます。
床には藁やおがくず、新聞紙を刻んだものを敷き詰め、尿や糞で汚れたら取り替えます。
また、馬は暑さに弱く、寒さに強い動物です。夏は暑くなりすぎないように、風通しのいい馬小屋になるよう、注意しましよう。

牧場

ファラベラが小屋以外で過ごす牧場があった方がよいとされています。牧場という言葉に、現実味を失いそうですが、ファラベラの牧場は5坪(10畳)ほどの庭のイメージになります。それくらいの広さなら、日本でも用意できる地域がありそうです。
しかも、牧場は必須条件ではありません。牧場がない場合は、大型犬と同じように1日30分ほどの散歩が必要になるだけです。つまり、牧場があれば、散歩は不要です。大型犬と比べると、散歩がない点では楽かもしれません。

えさ

馬は草食動物なので主食は草を食べます。しかし牧草地がなくても大丈夫です。犬用、猫用のえさのようにどこでも手軽に買えるわけではありませんが、購入することができます。
えさは1日に2~3回、乾草、ふすま、大麦、大豆などをバケツに入れ与えます。バケツの残りが少なくなったら継ぎ足しをします。
また、野草を与える場合は、与えてはいけない草もあるので注意が必要です。また、農薬なども気を付けなければなりません。

馬小屋の掃除

どんなペットでも小屋の掃除が必要です。馬であるファラベラも同じです。特にトイレの場所が決められているわけではなく、小屋の中でします。清潔に保つためにも毎日の掃除が欠かせません。
また、掃除をしながら体調を確認するのも大切です。食欲は問題ないか、糞は出ているか、また硬すぎ、柔らかすぎてはいないかなどを確認します。
疝痛といって、馬の腹痛があります。疝痛も種類や原因があり初期に気が付き、対応することが重症化させない、命取りにならない方法の一つになっています。

その他のお世話

毎日のお世話として、ブラッシングは必須です。ブラッシングは汚れを落とす目的の他に、マッサージ効果、リラックス効果があります。毎日、声をかけながらブラッシングをすることで、信頼関係が強くなります。
また、蹄の手入れができる人を探すか、自分で手入れが出来るようになる必要があります。馬にとって蹄は「第二の心臓」とも呼ばれ、重要な部分です。
詳しく説明すると馬の蹄は硬く爪のように見えますが、その中には血管はあり血液が流れています。しかし、心臓から遠い身体の末端にある血液の循環を、心臓だけではできません。そのため、蹄は地面に着くタイミングでポンプの役割を、血液の循環を助けているのです。
そのような理由から、蹄の病気は命に係わることもありますので、蹄の手入れはとても重要です。

準備と許可

近所に犬や猫を診てくれる獣医さんはいると思いますが、ファラベラに何かあったときにも診てもらえるのか確認しておきましょう。ファラベラを迎える前に、ファラベラを診てくれる獣医さんを探すことはとても大切です。
また地域によっては牛や馬、豚などを飼うときには、許可が必要な場合があります。事前に確認し、必要な手続きを行いましょう。さらに近所のお付き合いも大切なので、事前に伝えておくことも忘れないようにしましょう。

どこで飼う?輸送手段は?

ファラベラを飼うことを決めても、ペットショップには売っていません。ファラベラはサラブレットやポニーを飼育している牧場から購入するのが一般的です。インターネットから購入することもできます。
馬はとても神経質なので、輸送のときに強いストレスを感じるファラベラもいます。我が家に迎い入れるときには、車で迎えに行くのが理想です。ファラベラの大きさなら、乗用車に乗せることができます。

さて乗馬はできるのでしょうか?

小さな可愛らしい体格から、乗馬に使用することはほとんどありません。人懐こく、賢い、そして吠えないことからペットとして飼われています。
また、学習能力が高いため、ホースショーに使われることがあります。
それらの特性、また犬よりも長生きすることから盲導馬としても期待され、調教も試みられています。

まとめ

小さくてかわいいだけでなく、人懐こく、賢いファラベラはとても魅力的です。乗馬用の馬としては小さいですが、ペットにすれば間違いなく癒されます。
ただ、私たちの常識に家畜として飼育されていた馬を、身体が小さいといってもペットとして迎い入れることに不安や抵抗を感じているのかもしれません。
実際は馬小屋やえさに関してもそれほどハードルは高くありません。ハードルがあるとすれば、ファラベラが体調を崩したときに診てくれる獣医さんを探すこと、蹄の手入れができる人を探すか自分ができるようになることではないでしょうか。
日本でもペットの選択肢に「ファラベラ」が入ってくる日が楽しみです。

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