米軍「黙認耕作地」に新たなスポーツ施設建設計画 読谷村トリイ通信所内

 【読谷】沖縄県読谷村の米陸軍トリイ通信施設内で黙認耕作地として使用されているエリアに、米軍が新たにスポーツ施設の建設を沖縄防衛局に求めていることが13日、分かった。村は本紙の取材に、米側の要望があることは把握しているが、詳細は確認していないと回答した。

 同日の村議会で、城間真弓議員が明らかにした。米軍が提示している計画案によると、施設建設にかかる面積は約3万平方メートルとみられる。同地域の耕作者は約230人。楚辺自治会には、沖縄防衛局を通して米軍の要望が伝えられている。

 城間村議は「(米軍や沖縄防衛局が)新しい施設建設の場所を示した地図や、黙認耕作地の区分け表などを自治会に直接手渡している。村が窓口になり、基地機能強化に反対だと示してほしい」と求めた。

 村は来年1月に米軍と沖縄防衛局、トリイ通信施設周辺自治会と4者協議を開催する予定。村企画政策課の城間康彦課長は「米軍サイドに聞いていきたい」と答弁した。

 同施設内では米陸軍特殊部隊(グリーンベレー)の戦術装備品複合施設の建設も完了しており、トリイ通信施設の機能強化を不安視する声が上がっている。 (石井恵理菜)

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