死亡女子高生と2容疑者は「オーバードーズ」仲間 滋賀・守山の誘拐事件

滋賀県警守山署

 通信制高校に通う京都市伏見区の女子生徒(19)を滋賀県守山市内の自宅に連れ込んだとして、男女2人が未成年者誘拐の疑いで逮捕された事件で、2人と女子生徒は会員制交流サイト(SNS)で知り合い、薬物を過剰摂取し多幸感を得ようとする「オーバードーズ(OD)」の仲間として集まったとみられることが、滋賀県警守山署の調べで14日分かった。同署は、男の自宅で薬物中毒で死亡した女子生徒の死因と関連があるとみて、薬の入手経路や摂取の経緯などを調べている。

 ODは、病院で処方される睡眠薬や抗不安薬、市販されているせき止め薬などを大量服用し、体の感覚をまひさせて精神的な苦痛を和らげようとする行為。近年、SNSで自身がODを行う様子を発信する投稿が後を絶たず、若年層への広がりが懸念されている。

 同署によると、未成年者誘拐容疑で逮捕した男(38)と女(21)が「ODをするために集まった」との趣旨の供述をしていることや、スマートフォンの解析などから3人の関係性を裏付けたという。男の部屋からは約100錠の抗不安薬や睡眠導入剤、せき止め薬などの空き殻が見つかっている。

 守山署は14日朝、未成年と知りながら女子生徒を誘拐したとして、同容疑で2人を送検した。男は容疑を否認し、女は容疑を認めているという。

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