鎌倉-三浦結ぶガイド付きバス 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」機に実証運行

源頼朝が観桜の宴(うたげ)を開いたとされる「桜の御所」跡に建てられた本瑞寺=三浦市三崎1丁目

 新年から始まるNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ゆかりの地が多い神奈川県三浦半島西部の鎌倉―三浦間をバスで結ぶ、運行実証実験が来年1~2月に行われる。利用者はアンケートへの回答を条件に無料乗車でき、今月20日に受け付けを始める。

 運行ルートは鎌倉・鶴岡八幡宮付近と三崎港のうらりマルシェ付近を結ぶ約28キロ。1月24日から2月6日にかけ計10日間実施する。鎌倉発、三浦発ともに1日2便を走らせ、定員は20人。

 京急グループの東洋観光(横須賀市)が運行。鎌倉、横須賀、三浦市の各観光協会が協力し、ガイドも乗車するという。

 2便のうち1便は1時間半で直行。もう1便は浄楽寺(横須賀市芦名)に安置されている運慶作の仏像5体を特別拝観し、2時間45分かけて到着する。同寺はドラマに登場する和田義盛ゆかりの寺でもある。

 車内では北条一族があがめた覚園寺(鎌倉市)、源頼朝の手植えと伝えられる大イチョウがある海南神社(三浦市)などゆかりの地の動画や画像を紹介する。

 ドラマ放映でさらに観光客が増える見込みの鎌倉は観光客の分散化が課題だ。一方、横須賀、三浦は新たな観光客や宿泊客を取り込みたいため、観光庁の補助を受けて試験運行することになった。関係者は「三浦半島西部の新しい交通手段を開発し、将来的には、継続的な運行を目指したい」としている。

 申し込みなど詳細は「三浦版図事業」のホ-ムペ-ジ(https://miurahanto.jp)。

© 株式会社神奈川新聞社