輸入車盗み、覚醒剤使用 警官ひきずった男に懲役7年 横浜地裁判決

横浜地裁

 横浜駅前で職務質問した警察官を乗用車でひきずったなどとして、公務執行妨害や覚醒剤取締法違反(使用・所持)、窃盗などの罪に問われた住所不定、無職の男(48)の判決公判で、横浜地裁(家令和典裁判長)は15日、懲役7年(求刑懲役9年)の判決を言い渡した。

 家令裁判長は判決理由で、職務質問やそれに伴う収集証拠の違法性を訴えた弁護側の主張を退けた上で「薬物事犯の刑期を終えて間もなく覚醒剤の使用を再開し、常習的に使用を繰り返した。規範意識の鈍麻は著しい」と非難。公務執行妨害罪についても「生命、身体に危害を及ぼしかねず、危険極まりなかった」と指摘した。

 判決によると、男は昨年10月9日、横浜市内の中古車店から輸入車1台などを盗んだ。同16日ごろには車内で覚醒剤を使用したほか、同日に横浜駅前で職務質問を受けた際、車を急にバックさせてドアを警察官に押し当てるなどして職務の執行を妨害し、車内で覚醒剤やコカインなどを所持した。

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