宇都宮市の認可外保育施設「といず」で2014年、宿泊保育中の山口愛美利（やまぐちえみり）ちゃん＝当時9カ月＝が死亡した事件で、両親が施設側と施設を指導監督する市に約1億1400万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が15日、東京高裁であった。矢尾渉（やおわたる）裁判長は、市の対応と死亡の因果関係を認定し施設側と市に賠償を命じた一審宇都宮地裁判決を支持、市側・両親側双方の控訴を棄却した。
一審判決は市に対し、賠償額約6300万円のうち、3分の1にあたる約2100万円を施設側と連帯して支払うよう命じた。市と両親が控訴し、控訴審では引き続き市による指導監督権限の不行使の違法性や、損害賠償責任の範囲などが争われた。
