新幹線、地域づくりにどう生かす 福岡でシンポ 関係者ら意見交換

パネル討論で意見を交わす時副会頭(右)ら=福岡市中央区、電気ビルみらいホール

 九州商工会議所連合会と九州経済連合会は13日、来年秋の九州新幹線長崎ルート部分開業に向けたシンポジウム「新幹線を活かす地域づくり」を福岡市で開いた。大村市など沿線の商議所役員らが、交流人口の拡大や地域経済の活性化につなげる方策などについて意見を交わした。
 福岡、佐賀、長崎3県を中心に交通や観光関係者ら約150人が参加した。九州経済調査協会の岡野秀之事業開発部長が講演。先に開業した鹿児島ルートについて、西日本や九州南北間の交流を促し、ビジネスチャンスの拡大に寄与したと説明した。
 パネル討論では、大村商工会議所の時忠之副会頭が「部分開業でも徹底的に盛り上げる」と強調し、官民一体のPR活動や観光商品づくりを紹介。「部分開業の固定化は避けなければならない」として「九州の一体的浮揚のためにも全線フル規格での開通を願う」と述べた。武雄商工会議所の溝上邦治会頭は、地元への定住促進や温泉を生かした誘客に期待感を示した。

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