松浦市 議会運営で紛糾、流会 議員の辞職と議長不信任 決議案上程されず

 定例松浦市議会(定数17)は15日、最終本会議を開催。休憩中に開いた議会運営委員会では、議会の決定に反したとして、鈴立靖幸議員(74)=4期目=に対する議員辞職勧告決議案を賛成多数で可決した。だが久枝邦彦議長が本会議への上程を拒んだため、反発した提案議員8人は議長不信任決議案も議会事務局に提出した。議長は本会議再開に応じず、そのまま流会となり、閉会した。
 辞職勧告決議案は和田大介議会運営委員長ら8人が共同で議運に提出した。提案理由によると、鈴立氏は議会改革特別委員会に25回中2回しか出席せず「責任を果たしていない」。議会のペーパーレス化や効率化を目的に導入したタブレット端末の使用を拒否した。9月定例会でも、鈴立氏に改善を迫る「議会の正常化を求める決議」を賛成多数で可決していた。
 議運は5人による採決で3人が賛成し可決した。ところが久枝議長は「辞職勧告決議に法的拘束力はないが、議員の身分に関わる問題であり、反対意見もある。本会議での採決は好ましくない」と上程しない意向を表明。8人は「鈴立氏には決定に従うよう再三要請したが改善されていない。議運で決めた議案を上程しないのは議会運営上おかしい」と議長の不信任決議案を事務局に提出した。だが議長は本会議を再開しなかった。
 これらに先立ち審議した2億4800万円の一般会計補正予算案など計13議案は原案通り可決した。

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