5歳の子、帰り道がわからない…高校生3人が声かけ、父の元へ…豊見城署が感謝状

 豊見城署(前花勝彦署長)は13日、那覇市壺川の路上で迷子になっていた5歳の男の子を、近くの山下交番まで連れて行き、警官を通して無事に保護者の元に帰したとして、那覇商業高校の男子生徒3人に感謝状を贈呈した。3人は「男の子が無事でほっとした」と安堵(あんど)の表情を浮かべ、表彰を喜んだ。3人は同校2年の仲本幸之進(ゆきのしん)さん(17)と山城晴基(はるき)さん(17)、島袋一世(いっせい)さん(16)。

 11月25日午後7時半ごろ、3人は1人で歩いている男の子を発見した。夕暮れ時で暗くなり始めていたので、男の子に1人でいる理由を尋ねると、自宅を出た後に帰り道が分からず、迷子になっていることが分かった。3人は男の子を山下交番まで連れて行き、警官に事情を説明した。その後、男の子は父親と無事に会うことができた。

 同校で開かれた贈呈式では、3人に前花署長から感謝状が手渡された。仲本さんは「男の子が困っていたので、声掛けした。無事でほっとしている」とほほえんだ。山城さんは「感謝状をもらえて誇らしい」と頬を緩ませた。島袋さんは「表彰を受けて『良いことをした』という実感が湧いた」と話した。

 前花署長は「(3人の)親切で思いやりのある行動のおかげで、男の子は保護者と会うことができた」と感謝を述べた。

 (友寄開)

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