傘ささず猫と話す60代女性…小5の機転で保護「認知症、学んで声かけた」

 【南風原】11月8日、南風原町内で小学5年の男子児童が女性の行動に違和感を抱いて声を掛け、雨宿りさせた後、警察に通報して、認知症で行方不明になっていた女性を無事救助した。与那原署から表彰された。

 南風原小学校5年生の平安山智暉さん(11)は学童クラブからの帰りに雨天の中、傘を差さずぬれた状態で猫に話し掛けている女性を見つけ、声を掛けたところ、認知症特有の反応を感じ母親に連絡して雨宿りさせた。通報を受けた与那原署員が駆け付け、60代の女性を保護した。

 智暉さんの機転の利いた行動に対し、感謝状贈呈式が11月30日、南風原小で行われ、大里英男与那原署長から賞状が手渡された。

 大里署長は「徘徊(はいかい)する女性に積極的に声を掛け、行方不明者の保護と安全確保に大きく貢献した」と、その功績をたたえた。

 智暉さんは「認知症について学んだことがあり、勇気を出して声を掛けたのがよかった。みんなが心配していたおばあさんが無事に保護されて良かった」と話した。

 (知花幸栄通信員)

 
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