【新型コロナ】等々力競技場で天皇杯観戦の男性、症状自覚していた サッカー協会は感染者の観戦エリアを公表

 東京都は13日、先に発表したオミクロン株の感染者がアメリカから帰国した20代女性であること、この女性の濃厚接触者で感染が明らかとなっている男性が、発熱とせきの症状がありながら12日に川崎市の等々力競技場に向かい、サッカー観戦していたことを公表した。

スタジアム観戦者の周囲には80人、検査呼びかけ

 東京都は夕方、空港検疫以外で初めてオミクロン株の感染が明らかになった都民について、8日にアメリカから帰国した20代女性だと公表した。この女性は空港検疫では陰性で、指定国ではなかったためそのまま帰宅。自宅待機期間中に20代男性と会っていたという。

 この男性は女性と会った後の10日にはすでに発熱、せきの症状が出ていたがそのまま12日に、川崎市内の等々力競技場で開催された天皇杯の準決勝を観戦した。男性はその後に女性の濃厚接触者と判定され検査を受け、新型コロナウイルスの感染が判明、20代女性と同様に都が独自にゲノム解析を行っている。都では「オミクロン株の疑いが濃い」としている。

 これを受け、天皇杯の主催者である日本サッカー協会はこの男性が競技場で観戦したエリアを公表した。「SA席メインベンチ左側 メイン上層北側 Nゲート216、217ブロック」で、協会としては「入場時の検温で異常はなく、スタジアム内では常にマスクを着用し発声はなかった」「管轄保健所の調査の結果、スタジアム内での濃厚接触者はいなかった」としている。

 ただ東京都は症状があったにも関わらず観戦していた事実を掴んでおり、このエリアで観戦していたとみられる80人を特定し、地元の保健所とも協力して検査に協力するよう呼びかけるとしている。

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