FIA授賞式でF1新王者フェルスタッペンが正式にトロフィーを受け取る。メルセデス代表&ハミルトンは欠席、アロンソに特別賞

 2021年FIA選手権チャンピオンたちを表彰するFIA授賞式が、12月16日夜、フランス・パリのカルーゼル・デュ・ルーブルで行われた。

 このセレモニーは、FIAが主催するチャンピオンシップのウイナー、新世代の人々、モータースポーツに多大な貢献をした人々を表彰するもの。さらに、アクション・オブ・ザ・イヤー(ソーシャルメディアを通した一般投票)、パーソナリティ・オブ・ザ・イヤー(ジャーナリスト選出)、ルーキー・オブ・ザ・イヤー(FIAドライバーズ委員会選出)、アウトスタンディング・オフィシャル・オブ・ザ・イヤー(イベントの安全な開催に貢献した数千人のボランティアとマーシャルから選出)など、さまざまな賞が設けられている。

 自身初のドライバーズタイトルを獲得したマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は、ガールフレンドのケリー・ピケさんとともに出席、新チャンピオンとしてトロフィーを受け取った。

 F1アブダビGPでのFIAレースディレクターの行為に反発しているメルセデスは、コンストラクターズ選手権でタイトルを獲得したものの、表彰式に際する記念撮影に車両を提供せず、トト・ウォルフ代表と、ドライバーズ選手権2位となったルイス・ハミルトンがセレモニーを欠席した。コンストラクターズタイトルのトロフィーは、チーフテクニカルオフィサーのジェームズ・アリソンが代表して受け取り、ランキング3位のバルテリ・ボッタスは、フライトが遅れたため記者会見には間に合わなかったものの、セレモニーには出席している。

 メルセデスは、F1アブダビGPでFIAレースディレクターが、セーフティカー出動時にレギュレーションに記されたとおりの行動を取らなかったことでハミルトンが勝利とタイトルを失ったとして上訴を検討していたが、FIAが問題点について調査に乗り出すと表明したことを受けて、手続きを進めないことを決めた。

 ハミルトン不在のなか、FIAは2021年パーソナリティ・オブ・ザ・イヤーをハミルトンに授与することを発表した。

 今年のすべてのFIA選手権のなかで最もエキサイティングなアクションをもたらした者に贈られるアクション・オブ・ザ・イヤーには、F1ハンガリーGPで、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が、ハミルトンを抑え続けて、チームメイトのエステバン・オコンの優勝を可能にしたシーンが選ばれた。

 現FIA会長ジャン・トッドの任期が17日までであるため、彼がFIA会長としてこの授賞式に出席するのはこれが最後になる。そのため、セレモニーのなかでトッドの貢献を讃える時間も設けられた。

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