5555円でスイートルームも 日本初「ホテルガチャ」を販売

新型コロナウイルスの影響で消費が冷え込んだ観光業界は客足を戻そうとさまざまな工夫を凝らしています。東京・墨田区の東京スカイツリーの麓では、ユニークな方法で販売される宿泊券などを求めて朝早くから多くの人が集まりました。

東武鉄道が12月16日に発売したのは、ホテルの宿泊券などが当たるカプセル自販機「ホテルガチャ」です。夢の詰まったガチャに挑戦しようと、朝早くからおよそ900人が並び、オープン2時間前には予定よりも早く整理券が配布されるほどの盛況ぶりとなりました。用意された500個分はわずか20分で完売となりました。

1回5555円のカプセルに入っているのは、日光金谷ホテルの宿泊券(3万円相当)や東京スカイツリー天望デッキにある「スカイレストラン634」のディナー食事券(3万6000円相当)などです。中でも一番お得なのが、2020年に東京・銀座にオープンした「ACホテル・バイ・マリオット東京銀座」のプレミアムルーム宿泊券(1泊およそ10万円相当)です。

この日午前4時半から並んだという先頭の男性が引き当てたのは、仙台国際ホテルのカジュアルツインルーム(8000円相当)の宿泊券です。男性は「仙台も魅力的な街だと思うので楽しみ」と話しました。また、宇都宮のホテルのスイートルームや銀座のホテルでのランチを当てた人たちからも喜びの声が聞かれました。

東武鉄道は今回、より多くの客に知ってもらおうと「ホテルガチャ」を企画しました。東武鉄道・ホテル事業戦略部の荻野敦啓さんは「緊急事態宣言が解けたり移動制限が徐々に緩和され、これからさらに多くのお客さまに利用いただけるのではという期待がある」と話しています。また今回の反響を受け、第2弾の企画も検討しているということです。

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