高圧受電設備(キュービクル)の買取・リユース代理店の(株)総合電商が破産開始

総合電商の本社事務所が入居していたビル

 (株)総合電商(TSR企業コード:082010269、法人番号:4460101004239、中央区日本橋茅場町1-13-21、設立2005(平成17)年6月、資本金2500万円、代表取締役:加藤普氏)は12月16日、東京地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には服部秀一弁護士(服部総合法律事務所、千代田区大手町2-2-1)が選任された。
 負債総額は債権者約1100名に対して約15億円。

 北海道帯広市内で電力販売事業を目的に設立された。近年は事業者などが所有する高圧受電設備(キュービクル)の買取・リユース事業のほか、新電力の販売代理店として需要家向けの電力販売などを手掛けていた。
 キュービクルのオーナーを募り、高圧電力を受電設備で低圧電力に変電することで生じる価格差を利用して収益を上げ、オーナーに配当するビジネスモデルで受注を伸ばして事業を拡大。主要都市に営業拠点を設置し、全国展開を見据えて本社登記地を帯広市から都内に移転した。
 2021年5月期は、過去最高となる売上高59億1194万円をあげていた。しかし、事業拡大の一方でユーザー数確保のためキュービクルオーナーに対して高利回りを確約してきたことで、資金繰りを圧迫していた。このため、キュービクルの自社買取に舵を切るなどの対策を講じていたが、資金難に歯止めが掛からなかった。そうしたなか、代表の体調不良なども重なり、2021年10月より一部取引先に対して支払延期要請や支払遅延などが発生し、12月9日までに事業停止した。
 なお、破産管財業務専用電話(03-3241-2066)が設けられている。

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