PFAS問題の金武町 町民の血液検査「原因究明後に」

 【金武】沖縄県金武町の水道水から国の暫定指針値を上回る有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)が検出された問題で、仲間一町長は16日の町議会12月定例会で、町民の血液検査の実施について「原因究明のための(米軍キャンプ・ハンセンへの)立ち入り調査が先。その結果を踏まえ、国に健康調査を求めていく」との考えを示した。

 町独自の早急な健康調査を求めた大城政敏町議の一般質問に答えた。

 血液検査について、島袋博保健福祉課長は「国は血中のPFASの基準値も示しておらず、(健康を判断する)根拠がない」などとして、値を設定してもらうためにも関係市町村と連携した働き掛けが必要だとした。

 (岩切美穂)

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