高校生の宇宙食開発を描いたノンフィクション「地元のサバよ、宇宙へ届け!」刊行決定!

2020年11月、 国際宇宙ステーションから野口聡一宇宙飛行士がYOUTUBEに投稿した動画が話題に。 野口飛行士がその動画で紹介したのは、 とある缶づめ。 それは、 福井県立若狭高等学校で10年以上にわたって開発された「サバ醤油味付け缶詰」。 その10年以上、 数にして300以上もの生徒さんが関わった開発の一部始終をつづったノンフィクション、 『さばの缶づめ、 宇宙へいく 鯖街道を宇宙へつなげた高校生たち』(1500円+税、 イースト・プレス)が、 1月17日に発売。 開発を見守った教諭の小坂康之氏をはじめとした生徒、 かかわった大人たちに、 ライターの林公代氏が取材、 開発の裏側に迫った。 「宇宙日本食さば缶開発」がはじまったのは、 2006年、 福井県立小浜水産高等学校でのこと。 とある生徒が「宇宙食、 作れるんちゃう?」といったことがきっかけでした。 そこから、 小浜水産高等学校で伝統的につくっていた、 さばの缶詰を宇宙食にしようというプロジェクトが立ち上がった。宇宙空間で水分が飛び散らないよう煮汁にとろみをつけたり、 サバをやわらかくするための成分をつきとめたり、 度重なる試行錯誤の末に達成された、 宇宙日本食さば缶。 ときには、 JAXAから缶づめの宇宙食が難しいといわれ塩キャラメルの開発に舵を切ったことも。 生徒たちは課題を設定して解決する研究に、 熱心に取り組んだ。 生徒たちによる宇宙食開発の周辺には、 それを支える熱い大人たちも。 高校の取り組みを応援してサポートしたJAXAの職員、 学校の存続の危機の際に、 水産教育を守るために立ち上がった地域住民。 それらの大人たちにも取材を敢行。 学校だけで閉じずに広く開かれた教育現場の模様は、 読者にとって、 これからの日本の教育を考えるきっかけになる。

© 有限会社ルーフトップ