ピーター・ジャクソン監督がビートルズファンのPodcastに出演し『Get Back』について3時間語る

Peter Jackson - Photo: Albert L. Ortega/Getty Images

2021年11月にディズニープラスで配信されたザ・ビートルズ(The Beatles)のドキュメンタリー映画『ザ・ビートルズ:Get Back』で高い評価を得た映画監督ピーター・ジャクソンが、ロバート・ロドリゲス(有名映画監督とは同姓同名の別人)によるポッドキャスト「Something About The Beatles」にゲストとして出演した。

<Podcast「Something About The Beatles」>

ピーター・ジャクソンは元々このポッドキャストのファンだったこともあり、自らロドリゲスに連絡。マイケル・リンゼイ=ホッグが残した金鉱のような映像や、約8時間の上映時間である『ザ・ビートルズ:Get Back』に収まりきらなかったものをカバーするかのように約3時間の対談となった。また、ゲストとして、『Let It Be』プロジェクトを詳細に検証しているブログ「They May Be Parted」のダン・リブキンも迎えている。

ピーター・ジャクソン出演回は、3時間の内容を1時間ずつの3つのエピソードに分けられて配信され、第2話は12月13日に公開され、最終話は12月19日に公開される予定だ。ピーター・ジャクソンは、この番組に再び参加することに興味を示しており、再度登場する可能性もあるとのこと。

エピソード1では、ピーター・ジャクソンがブルーレイの発売を、早ければ2022年に予定していること、そして約8時間のカットをすべて収録することを明かしている。また、今、人々が賞賛している『ザ・ビートルズ:Get Back』は、1969年に映画『レット・イット・ビー』を監督したマイケル・リンジー=ホッグが撮影したものがあってこそ実現したものだと指摘し、終始マイケル・リンジー=ホッグを擁護している。

第2話では、これまで価値がないと思われていた映像やテープから、A.I.によって雑音や雑談の下に埋もれていた会話を明らかにする技術的な挑戦について、ピーターは詳しく話している。

ジョージが一時脱退した後、ジョンとポールが、自分たちが話していることはプライベートなことだと信じて、率直かつ真剣に話し合っている場面は、このことを如実に表している。この話し合いの様子をこっそり録音したテープは、食器の音や周囲の雑音に埋もれて聞き取れないと長い間思われていたが、ピーター・ジャクソンの革新的なテクノロジーの使用により、この軌跡のような瞬間が突然明るみに出たのだ。

第3話の最後には、ゲット・バック・セッションがメンバーによってどのように語られたかにかかわらず、彼らの友情がいかに損なわれていなかったかを論じている。また、予告編の意図や、一般的なドキュメンタリーのような雰囲気を出すことを意図していないことについても触れる。最後にピーター・ジャクソンは、ドキュメンタリーの中で必然的にカットされたいくつかの場面について言及し、映画のエクステンデットの機会が訪れたときのために、それらをどのように記録しているのかについて述べている。

また、ピーター・ジャクソンが、プロジェクトの経緯や本作への思いを語った特別映像が日本語字幕付きで公開となった。

Written By Will Schube

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