黒岩知事、障がい福祉宣言の修正検討 神奈川県議会での疑問視受け一転

黒岩祐治知事(資料写真)

 神奈川県の黒岩祐治知事が発信した「当事者目線の障がい福祉実現宣言」の内容に県議会で疑問視する声が上がったことを巡り、知事は17日、宣言の修正を検討する考えを示した。神奈川新聞社の取材に対し、「より多くの皆さんに理解をいただけるような表現で修正できるところがあれば、(修正を)していきたい」と述べた。

 宣言は11月に知事が発信。「あなたは障がい者であるまえに、人間です。人間だから人間らしい扱いを受けるのは当然の権利です」といった文言に、県議会の委員会で「『扱い』という言葉はふさわしくない」などと内容を疑問視する声が上がった。17日の県議会本会議の討論でも、自民党議員が適切さを欠く表現や誤解を招きかねない内容があると指摘。「方向性については理解するところで、真摯(しんし)な議論を重ね、真の『当事者目線の障がい福祉』の実現を目指していくことを強く求めたい」と訴えていた。

 15日の定例会見では修正を否定していたが、この日は「議会の意見は傾聴に値する」と説明した。

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