平塚の1歳園児暴行死 市が検証委設置へ「再発防止策示す」

平塚市役所

 2017年に神奈川県平塚市の私立認可保育園で当時1歳の女児が死亡した事件を巡り、同市は21年度中に有識者らによる検証委員会の設置を決めた。

 市は、発生直後に同園から報告を受け、担当者が翌日に同園を訪問して聞き取りした。こうした重大事案が発生した場合、国は速やかな検証委設置を求めているが、市は捜査への影響を考慮した他、情報が少なかったため検証委を設置しなかったという。

 市保育課は「まだ事件か事故か決まったわけではなく、情報も少ない。難しい状況だが、悲劇を繰り返さないために検証を進め、再発防止策を示したい」としている。設置を巡り、17日の市議会12月定例会で市付属機関設置条例改正案が全会一致で可決された。

 県警によると、17年4月27日昼、女性保育士が部屋でぐったりしている女児に気付き、報告を受けた園長が119番通報。女児は病院に搬送されたが死亡した。死因は頭蓋骨骨折による外傷性くも膜下出血という。県警は今年11月、頭部に暴行を加えて死亡させたとして、傷害致死容疑で女性保育士を逮捕し、横浜地検が同罪で起訴している。

© 株式会社神奈川新聞社