12月15日、株式会社カワサキモータースジャパンは、イタリアの高級ハンドメイドモーターサイクルブランド『Bimota（ビモータ）』と日本総輸入元として契約を行い、11月末にEICMA2021（ミラノショー）で発表されたビモータの新型モデル『KB4』を日本国内で販売すると発表した。
ビモータ社は1966年に空調設備会社として設立、社名は創業者3名の頭文字をとって命名された。その後、1973年に創業者のひとり、タンブリーニを中心にモーターサイクルのフレームビルダーとして活動を開始させた。
1975年には初の量産モデルをリリース、1978年にカワサキのエンジンを搭載したKB1を発表。1980年代にはスーパーバイク世界選手権（SBK）の前身となるTT-F1世界選手権でチャンピオンに輝いた。
1990年にはフロントにハブステアリングシステムを搭載したモデルを発表。また、製造は1台ずつ職人が手で組み上げていく方法を採用している。
株式会社カワサキモータースジャパン桐野英子代表取締役社長は「2019年にカワサキモータースグループがビモータに出資、昨年はカワサキ製のスーパーチャージドエンジンを搭載したTESI H2のローンチに続きまして、先日ミラノで発表されましたニューモデルKB4の国内初お披露目を行います」と語りマシンをアンベイルした。
ビモータは“コンセプトモデル”として『KB4』と『KB4 RC』をEICMA2021（ミラノショー）で公開。しかし、15日には『KB4』を日本国内で販売することが明かされた。
ビモータのKBシリーズは、KB1が1978年、KB2が1981年、KB3が1983年に登場しており、それに続く4つ目のモデルがKB4となる。
KB4は「乗りやすく、トルクがあり、軽量なバイク」をコンセプトにそれらを実現。アルミ削り出しのスイングアーム、ボディワーク素材に採用された高品質なカーボンファイバー、OZ社製の鍛造ホイールなど徹底した軽量化が図られた。
それに、カワサキNinja1000SXでも使用される1043cc水冷4ストローク並列4気筒エンジンが搭載され、最高出力は142ps／10,000rpm、最大トルクは111Nm／8,000rpmを発揮する。
そして、最新の電子制御、Ninja1000SXより42キロ軽量されてシャシーなどが採用。また、車高やステップ位置を好みに調整することなどができる。そのほか、前後にオーリンズ社製サスペンションとブレンボ社製ブレーキコンポーネントを使用している。
ビモータのCOOであるピエルルイジ・マルコーニ氏はオンラインで会見に参加して以下のように語った。
「日本は常にビモータが参考にする、または念頭に置く市場だ。カワサキモータース伊藤浩社長の情熱がなければビモータとの再会はなかっただろうし、ビモータの夢を実現してくれているカワサキに関わるすべての人に感謝したい」
「カワサキのテクノロジー、セールス、サービス、ネットワークを活用できることは、価値をもっており、さらに独創的で高い性能と信頼性をもつブランドとなる」
また、桐野社長は「KB4の発表にあわせて、カワサキモータースジャパンが日本の総輸入元となり、ビモータの正規取扱店とともにお客様にお届けしたいと思います。また、サービスについても同様に対応させていただきます」と説明した。
国内での販売計画は200台で、メーカー希望小売価格は437万8000円（税込み）。2022年3月に販売予定で、メーカー保証は2年、50店舗のBimota正規取扱店（カワサキモータースジャパンが49店舗、モトコルセが1店舗）で購入が可能となる。
しかし、新型コロナの影響で生産が遅れており、初期販売台数に限りがあるため、商談権は抽選となる。申込方法や受付開始日等の詳細は、後日HP（https://www.kawasaki-motors.com/mc/bimota/）にて案内される。
2019年発表の『TESI H2』、先日KB4と同時に発表された『KB4 RC』の取り扱いは現在はないが、今後ラインアップを増やす予定はあるという。
