メジャー最多タイのシーズン116勝 2001年マリナーズに再び脚光

日本時間12月18日、メジャーリーグ公式サイトはレギュラーシーズンで7割以上の勝率をマークしたチームを特集する記事を公開した。歴代最高勝率は1906年カブスが記録した.763(116勝36敗)。実に115年前の記録だが、この数字に迫るチームは現れていない。勝利数だけで見れば、イチローが加入した2001年マリナーズが歴代最多タイの116勝(46敗、勝率.716)をマーク。1961年以降のエクスパンション時代では、勝率7割以上はこのマリナーズと1998年ヤンキース(114勝48敗、勝率.704)だけである。

記事のなかでは、2001年のマリナーズについて「最優秀監督賞を3度受賞したルー・ピネラが率いた2001年マリナーズは、1906年カブスの116勝に並んだ唯一のチームである。927得点、174盗塁、出塁率.360、防御率3.54、14完封、637失点、WHIP1.20といった数々の主要部門でメジャートップの数字を残した」と紹介。また、「2001年はイチローがアメリカでデビューした年でもある」と快進撃の立役者となったイチローの存在にも言及している。

イチローについては「打率.350、出塁率.381、長打率.457を記録するなど素晴らしいルーキーイヤーを過ごし、首位打者を獲得しただけでなく、新人王とMVPを両方受賞した」と紹介。この年のマリナーズは、オールスター・ゲームにスタメン4人を含む8人(イチロー、ブレット・ブーン、マイク・キャメロン、フレディ・ガルシア、エドガー・マルティネス、ジェフ・ネルソン、ジョン・オルルド、佐々木主浩)もの選手を送り込んだが、ワールドシリーズで敗退した1906年カブスと同様に、世界一に輝くことはできなかった(マリナーズは地区シリーズでインディアンスを破ったものの、リーグ優勝決定シリーズでヤンキースに敗れた)。

なお、新型コロナウイルスのパンデミックの影響で60試合制の短縮シーズンとなった2020年にドジャースが勝率.717(43勝17敗)をマークしたが、1906年カブスの数字には及ばず。戦力均衡への努力が進められるなか、1906年カブスの勝率.763は不滅の大記録となるかもしれない。

© MLB Advanced Media, LP.