「世界の飢餓8億人」 WFP日本事務所・焼家代表が講演

世界の飢餓やWFPの取り組みなどについて話す焼家直絵代表

 国連の食料支援機関・世界食糧計画(WFP)日本事務所の焼家直絵代表の講演会は14日、宮崎市の宮崎学園高であった。同学園の中高生約1100人に、世界の飢餓やWFPの取り組みなどを説明した。
 焼家代表はWFPについて、「世界最大の人道支援機関で、飢餓の撲滅が使命。世界80カ国以上で活動している」と紹介。飢餓に苦しむ人の6割は紛争の影響を受けた地域に居住しているとし、「貧困や自然災害、気候変動なども要因で、昨年の飢餓人口は約8億1100万人」と危機的な状況を訴えた。
 またWFPの活動にも触れ、「陸、海、空路で食料支援を行い、誰一人取り残さないように力を注いでいる。自立に向けた支援、母子の栄養支援も行っている」と解説。自身が海外で携わった支援活動を振り返りながら、「私は社会貢献への思いが強かった。自分が共感できることを見つけてほしい」と呼び掛けた。
 焼家代表の講演は13日にも、JICAデスク宮崎の企画で、県内高校生約60人を対象に宮崎市内で開かれた。

© 株式会社宮崎日日新聞社