「匿名サンタ」留学生へプレゼント 鎮西学院大

クリスマスプレゼントを手に笑顔を見せる留学生ら=諫早市、鎮西学院大

 “謎”のサンタさん、ありがとう-。長崎県諫早市西栄田町の鎮西学院大で学ぶ留学生に17日、今年も匿名の人物からクリスマスプレゼントが届いた。コロナ禍で帰国できず寂しい思いを抱えていた留学生は「心からありがとうと言いたい」と笑顔を見せた。
 1983年、同大(当時は長崎ウエスレヤン短大)留学生に匿名でクリスマスケーキが贈られたのが始まり。98年、「一身上の都合で終了させていただきます」との手紙が寄せられ、いったんは途切れたかに思われたが、そのことを伝える新聞記事を読んだ人物から翌年、「引き継ぎたい」との申し出が代理人を通じてあった。以来、2代目の“謎”のサンタから毎年この時期にプレゼントが届いている。
 今年は4年生23人と日本語教育プログラム生1人の計24人分。サンタに代わり、姜尚中(カンサンジュン)学長らが焼き菓子と善意が詰まったプレゼントを同大チャペルで手渡した。コロナ禍もあって4年以上、帰国していないネパール人留学生のカルキ・ビベクさん(23)=現代社会学部=は「家族に会えず寂しいが、プレゼントをもらって心が温まる。“謎”のサンタさんに会えたら、心からありがとうと言いたい。勉強やアルバイトを頑張って、将来は日本で働きたい」と話した。

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