爽やかユウコウの実、市民ら収穫 長崎・外海地区

ユウコウの収穫を楽しむ参加者=長崎市新牧野町

 収穫の最盛期を迎えた長崎市伝統の香酸かんきつ類、ユウコウの収穫体験が12日、同市外海地区であり、参加した市民が黄色い実を採り楽しんだ。
 生産者でつくる外海地区ゆうこう振興会などによると、ユウコウは禁教期のキリシタンにゆかりのある外海地区と土井首地区だけに自生樹が認められる。
 すっきりしたおいしさとまろやかさが特徴で、地元では果汁を酢の代わりに料理に使うこともあるという。近年では加工品の材料に用いられ、外海地区では本年産約7トンの生産を見込んでいる。
 体験は道の駅「夕陽が丘そとめ」(同市東出津町)が初めて企画し親子連れを中心に約20人が参加した。道の駅でユウコウの歴史や特徴を学んで果樹園へ行くと、子どもたちははさみを使って「採れた」とニッコリ。果汁を搾る体験もあった。
 家族で訪れた同市彦見町の30代女性は「木になっているのを初めて見た。果汁は爽やか。そのまま飲んでも酸っぱくない」と驚いていた。


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