【鉄道博士の気になる機材 #1】 ソニーα1(ILCE-1)

この連載では、鉄活動に利活用できるガジェット・機材を中心に、Amazonの私のショッピングカートの中身を論評していきます。読者の皆さんの機材選びの参考にしていただきたいと思います。

さて、私・鉄道博士が現在使っているカメラを紹介します。キヤノン EOS-1D X、EOS7D Mark IIのカメラボディ2台をメインに、EFマウントのレンズを多数保有し、使い分けています。EOS-1D Xが発売されたのは、2012年6月でした。このカメラが登場する前、キヤノンのフラッグシップモデルは、APS-Hサイズのイメージセンサーを搭載した高速連写に優れるEOS-1D系と、画質優先のEOS-1Ds系に分かれていました。EOS-1D Xは、フルサイズのイメージセンサーを搭載しながら、連写速度が12fpsと高速化されたので、私は2012年秋に購入し、実戦投入しました。

EOS-1DX

2013年に、ソニーがフルサイズミラーレス一眼「α7」を世界で初めて発売しました。小型軽量かつ高画質であり、ミラーショックがないなど、さまざまなメリットをもたらし、世界に衝撃を与えました。現在では、他のメーカーも、ソニーに負けじとこの市場に参入していますが、王者ソニーの快進撃は続いています。

2021年3月には、「1」の称号がまばゆいフラッグシップモデル「α1」が発売されました。約50MPの高画素イメージセンサーを搭載しつつ、30fpsの超高速ブラックアウトフリー撮影を可能にしています。「α1」の登場前には、高画素機「α7R」シリーズと、高速連写に優れた「α9」シリーズを併用する必要がありましたが、「α1」は両シリーズの性能を1台にまとめた意欲作です。

今回は、ソニーマーケティング株式会社のご厚意により、「α1」に、望遠ズームレンズ「FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS」を組み合わせて試用させていただきました。なお、「α1」には、縦位置グリップ「VG-C3EM」を装着しています。鉄道写真に最も使いやすい組み合わせだと考え、このセットで試用しました。

ソニーのレンズには、今回使用した「Gレンズ」シリーズ以外に、上位の「G MASTER」と「ZEISSレンズ」のシリーズもあります。鉄道写真の撮影には機動性が重要ですし、撮影場所選びの自由度の高いズームレンズはありがたいものです。「FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS」の描写は、長年、キヤノン「Lレンズ」を愛用してきた私にも、十分以上だと感じました。

肝心の「α1」ですが、30fpsの連写パワーは凄まじく、超高速で走る列車を写し止めるのに重宝しそうです。EVFは確実に改善を重ねており、一眼レフのOVFに慣れた人でも、問題なく使えると思います。50MPで30fpsの超高速連写をすると、バッファメモリをすぐに使い切ってしまうので、超高速連写が必要ないシーンでは、連写速度を遅めに設定してみたいと思いました。

ソニーのフルサイズミラーレス一眼には、他社とは違い、縦位置グリップ一体型のカメラが現時点では存在しません。長らく、縦位置グリップ一体型の一眼レフカメラを多用してきた私にとって、フラッグシップモデルの「α1」くらい一体型でも良いのではないかとも思いますが、これは、小型軽量を重視するソニーのポリシーですので、尊重したいです。

【著者】鉄道博士 / Dr. Railway

生後2ヶ月より、鉄道を眺め始め、列車の音が、子守唄代わりになる。 3歳で、交通博物館(鉄道博物館の前身)のリピーターとなる。保育園に登園前の早朝から、最寄駅に年200回ペースで通い始める。 5歳で、鉄道に関するニュースが読みたい欲で、毎日、複数の新聞を読むようになる。小学校入学までには、ほとんどの漢字を読めるようになる。 小学校の入学祝いに「国鉄監修 交通公社の時刻表(現 JTB時刻表)」を買ってもらい、全ページ読破し、旅行の計画を立てるようになる。 10歳で、一眼レフでの鉄道写真撮影をスタート。学生時代は、鉄道の写真をひたすら撮る生活を送り、塾等も行かず、法政大学へ入学。 その後も、企業の取締役、海外との業務提携等の仕事をしながら、鉄道写真を撮り続け、鉄道誌に寄稿を続ける。 1949年以降の日本の車輌であれば、数百種類の車輌の解説が可能。それぞれの特徴や魅力も含めて何でも楽しく解説する姿から”鉄道博士”と呼ばれるように。

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