【初めての寝袋はこれだ】コスパと寝心地の良さを兼ね備えたマミー型シュラフ「FORCLAZ (フォルクラ) TREK 500 5°」とは

こんにちは。布団よりシュラフ寝が好きなくにぱぐです。今回はデカトロンのブランド「FORCLAZ (フォルクラ) 」から発売された「キャンプ・ 登山・トレッキング シュラフ・寝袋 TREK 500 5°」について紹介をしてみます。初心者でも手を出しやすい価格帯ながら、なかなか使い勝手のよい、「これからキャンプをやってみたい」という人におすすめしたいシュラフですよ!

【基本情報】FORCLAZ (フォルクラ) TREK 500 5°とは

出典:デカトロン

日本国内でも「ケシュア」ブランドなどで評判の高い「デカトロン」は、フランス発、世界最大級の総合スポーツメーカーです。デカトロンのアウトドア用品の魅力は「コストパフォーマンスに優れていながら、よく考えられた作り」だと思います。

日本でも初心者向けの価格帯のブランドは数多くありますが、その中でもデカトロンは、単なる模倣ではない独自構造の数々がとても便利なので、是非注目してほしいと思います。

デカトロンは「QUECHUA(ケシュア)」ブランドが有名ですが、登山関連ブランドとして「FORCLAZ (フォルクラ) 」というものもあります。

「FORCLAZ (フォルクラ) 」のギアの特徴は、登山向けでありながら極端な高性能をあえて目指さず、代わりに金額を下げることに成功しているという点でしょう。「QUECHUA(ケシュア)」に比較すると登山向けだけにしっかりとした作りのものが多くあり、キャンパーとしても見逃せないギアになっています。

出典:デカトロン

今回紹介するのはシュラフです。「キャンプ・ 登山・トレッキング シュラフ・寝袋 TREK 500 5°(以下「TREK500 5°」)」という名称で、真冬を除いた3シーズン向けのシュラフとなります。

出典:デカトロン

シュラフの素材(中わた)は、ダウンと化学繊維(ポリエステル繊維)の二種類がありますが、「TREK500 5°」の中わたは化学繊維です。ダウンに比較すると化学繊維は保温性能は劣るのですが、公式ホームページによると、5℃から15℃まで快適に過ごせるとあります。

熱の逃げにくいマミータイプ(頭まで包むタイプ)でもあり、真冬には少々厳しいですが、普通のキャンプ場であれば3シーズンは使えるでしょう。

逆に化学繊維を使ったシュラフのメリットは価格で、「TREK500 5°」は¥7,490(税込)と、非常に手ごろなお値段。

ダウンシュラフは3万円程度はするのが普通なので、(使うシーズンを選んで購入する必要はありますが)初心者が最初に買うシュラフとしてはありがたい価格帯です。「TREK500 5°」は「M」「L」「XL」と3サイズあるので、家族でひと揃え用意してもよいいかもしれません。

ロゴス、ナンガ、フォルクラのシュラフでコンパクトさを比較

筆者撮影・他メーカーのシュラフと比較(中央がTREK500 5°)

特筆すべきは化学繊維使用のシュラフでありながら「TREK500 5°」の収納時のサイズはかなりコンパクトだということです。

画像は我が家で夏に使用しているロゴスの封筒型(頭まで包まないタイプ)シュラフ(左)、冬に使用しているナンガのダウンシュラフ(右)との比較です。同じ化学繊維のロゴスのものよりかなり小さく、むしろダウンシュラフに近いぐらいのサイズ感です。

公式ホームページでは、直径 40 × 18(XLは20)cmとあり、登山を意識したサイズだということが理解できます。

なお、デカトロンは全商品ネット通販で販売しており、付近にショップがない場合、お求めは以下から行うと良いでしょう。

FORCLAZ (フォルクラ)「TREK500 5°」シュラフの魅力を徹底レビュー!

「TREK500 5°」はどんなシュラフなのか?その魅力を4つ、紹介していきましょう。

魅力1:収納サイズがコンパクト! 人数が多いほど意味が出てくるサイズ感!

筆者撮影

「TREK500 5°」は登山向けを意識しており、収納サイズは極力小さくしています。

ダウンシュラフには敵わないまでも、化学繊維シュラフとしてはかなり小さな収納サイズだと思います。

非常に小さくはなるのですが、収納の方法はむしろ簡単で、丁寧にクルクル巻いていくのではなく、ダウンシュラフがそうであるように、端から収納バッグにどんどん詰めていく感じです。さらにコンプレッション用のベルトが3本あり、これを締め上げることでグッと圧縮できます。

シュラフというのは意外に積載問題に影響しがちな荷物で、特に封筒型の夏用シュラフは、思った以上に収納サイズが大きいのですが、「TREK500 5°」ならその点安心です。

小さくなるのはこのコンプレッション用ベルトに拠るところが大きく、元々の収納バッグのサイズ自体がそこまで小さいわけではありません。ですので、シュラフの片付けに慣れていない方や、力のない方でも、「どうしてもしまうことができない」というトラブルに見舞われるリスクも小さくなっています

ご家族で3つとか4つのシュラフを揃えたとき、そのサイズ感の恩恵を感じやすいと思います。

魅力2:左右2か所にファスナーがあるので2つのシュラフを連結可能!

出典:デカトロン

「TREK500 5°」はマミー型としては珍しい、左右に二つのファスナーを設けた構造です。

2か所ともファスナーを全開にすると、最初の画像のような開き方ができますが、これは同時に開けられるのがよい、というより、左右どちらが利き手でも開閉しやすいのがメリットに感じます。

2つの「TREK500 5°」がある場合、ファスナー同士を組み合わせることで、動画のようにシュラフ同士の連結ができます。

こうすることで、お子様との一緒のシュラフで寝ることができるなど、特にファミリーキャンプで役立つ場面が出てきます。

魅力3:足元も開くタイプのファスナー採用! 暑いときは熱を逃がすのに便利な構造!

筆者撮影 左右2ヶ所のファスナーがダブルファスナーに

「TREK500 5°」は左右2ヵ所のファスナーがいずれも、画像のようなダブルファスナーになっています。(ダブルファスナーが2ヵ所なのはちょっとややこしいですね)

ダブルファスナーは上からも下からも開けられるので、夏場などは足元を開けて涼しい風を入れて眠ることができます。

また、湯たんぽを入れたいときなども足元から入れれば簡単ですので、ダブルファスナーのメリットはかなり大きいですね。

魅力4:肌ざわり良し、洗濯もできてぐっすり眠れる快適素材!

筆者撮影

「TREK500 5°」の材質は100%ポリエステルということですが、内側はあまりゴワゴワとした感じがなく、かといって妙な繊維感もなく、柔らかで気持ちの良い肌ざわりです。個人的な感想にはなってしまいますが、シュラフとしての寝心地が単純にかなりよく、ぐっすりと快眠することができました。

肌ざわりの好みは個人差があるのですが、ただこのシュラフは洗濯機での丸洗いが可能です。汗を吸ってそのままのシュラフは、乾いた後もベタっとした肌ざわりでなんとも寝苦しいのですが、定期的に洗濯をすればその点は解消できます。

使用後は洗濯機で洗ってよく天日で乾燥させましょう。それだけで眠りがまるで違いますよ。

FORCLAZ (フォルクラ)「TREK500 5°」がオススメな方

シュラフ「TREK500 5°」はこんな人にオススメです。

出典:デカトロン

これからファミリーキャンプを始めたい方!

「TREK500 5°」は冬以外の3シーズン(春、夏、秋)使え、収納サイズは小さく、収納も簡単。しかもお値段もお求めやすいので、これからファミリーキャンプを始めたい人にとってはかなりおすすめできると思います。

初心者にとって、テントなどは好みの問題もありますが、寝具に関しては性能と金額のバランス感こそ大きいですし、ほとんどの要素で「TREK500 5°」は初心者が満足できるシュラフになっています。

二つのシュラフを連結できる点も魅力です。小さなお子様はシュラフで寝るのが苦手なことが多いのですが、二つを繋げることで内部が広くなり、また、お母さんと同じシュラフで眠れるという安心感も出てきます。

積載量と常に相談をしながらキャンプをしている方

シュラフはダウンシュラフならともかく、化学繊維のものは収納時のサイズがかなりかさばりがちで、積載量に与える影響が大きい存在です。

毎度荷物を必死に詰め込んでいる、というような方には「TREK500 5°」がおすすめです。

特に夏場は一般的な封筒型シュラフよりもかなりスペースが稼げます。たかがシュラフといっても、3つも4つも持っていくとなるとこの差はかなり大きいので、特に大家族で積載に悩んでいる人には、「TREK500 5°」への切り替えも検討していいのではと思います。

FORCLAZ (フォルクラ)「TREK500 5°」をオススメしない方

シュラフ「TREK500 5°」ですがこんな人にはオススメできません。

冬場のキャンプを検討している方

「TREK500 5°」は快適な温度を5度まで、限界温度を0度までとしています。

0度というと数字的には真冬の気温ですが、この数字について少し書いていくと、一般的な真冬用のシュラフは限界温度を-10度ぐらいとして記載しています。

もちろんメーカーによってこの辺の記載基準は違うため、信頼のできないようなメーカーだと、-15度の表記でも凍死しそうになることがあります。また個人ごとの体感による暑い・寒いも当然影響があります。

デカトロンは欧州規格に従って、独立した研究所 (AITEX) でテストした厳密な数字として記載をしています。それだけにこの数字はかなり信用できると思える一方で、「限界で0度」では、真冬用のシュラフとしてはやや戦力不足に感じます。

人によっては十分暖かいと感じられる可能性もあるものの、私としては凍えながら太陽が上がってくるのを待つのは非常につらいので、真冬のキャンプで寒さが厳しい場合は、もう一段階暖かい「TREK500 0℃」を検討いただくと良さそうです。

なお、この記事を書くにあたり、「TREK500 5°」を二度ほど使用し、最低気温16度~12度ぐらいを経験しましたが、特に暑くも寒くもなく、快適ではありました。

逆に言うと、それより寒い場合はやや厳しいのではないか? と感じはしましたが、ここは少し断言がしにくいです。

手足を伸ばして寝たい方

「TREK500 5°」は、形状としては比較的窮屈なマミータイプで、極端なストレッチ機能も有していません。

したがって、シュラフに体を収めてファスナーを完全に上げてしまうと、手足を伸ばしたりたりはほとんでできません。

この点、封筒型のほうがよい、という見方もできます。

手足を伸ばしたりができないと眠れない、という人はあえて「TREK500 5°」を使わなくてもよいと思います。ただ、ダブルファスナーにより足元は大きく広げられるので、夏場であれば足だけは思い切り伸ばすことはできますね。

初めてのシュラフならFORCLAZ (フォルクラ)「TREK500 5°」を買えば間違いない!

出典:デカトロン

私はそれなりに長くキャンプをやっていますし、シュラフも5種類程度は使用しています。

そうした目線であえて書くと、実際に使ってみる前は「TREK500 5°」の魅力をはっきりわからずにいました。登山用としては大きいし、そこまで保温性能が高いわけでもなく、ダウンシュラフに慣れてしまうと非常に中途半端なシュラフに思えたからです。

ただ、今回この記事を執筆するにあたり、初心者目線で見た場合どうか、で改めてよく考えてみたところ、「TREK500 5°」は「初めて買うシュラフ」としてはかなりよいものに思えました。

最大の理由はコストパフォーマンスです。

ダウンシュラフが良いものなのは間違いないのですが、何しろ高額です。家族全員分のものがいっぺんに揃えられる家庭はそんなにないでしょう。

化学繊維のシュラフに絞って見ると、格安なものを探せばもっと手軽なものはいくらでもあります。
ただ、ある程度保温能力があり、品質も良く、収納が簡単でかなり小さくなるというシュラフが7000円台で買えるのはとてもお買い得です。

ノーブランドの格安品と異なり(私は初心者の頃、そういうシュラフも使っていました)、毛が飛び出てきたり、変なニオイがしたりということもありません。品質面の良さは長く使えることに繋がります。

また、「収納が簡単」は見逃せないポイントです。

他メーカーの封筒型シュラフは、膝で押さえながら小さく丸めていったり、ダウンシュラフも収納バッグがギリギリのサイズだったりで、実は誰でもすぐにしまえるものではありません。

やっと収納したとしても、なぜか当初より大きくなっていて、積載の邪魔になるなんてこともあります。そのためシュラフは結構撤収の障害になりがちなのです。

その点「TREK500 5°」なら、女性や子供でもかなり仕舞いやすいので、初めてのキャンプで慣れない撤収作業に四苦八苦しそうな時、家族で分担して片付けられます。これだけでも気持ちの余裕が相当違います。

見た目もオシャレで、チープな感じがしません。

こういうシュラフ、私がキャンプを始めたときにあればよかったになあ…としみじみ思わせてくれるギアでした。デカトロンのキャンプギアは本当の意味での初心者向けのものがたくさんあります。
これからキャンプを始めたい人ほど、デカトロンの魅力に触れてほしいです。

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