串本町も一括現金で 子どもの10万円給付

和歌山県串本町役場

 和歌山県串本町は17日、国による18歳以下への10万円相当の給付について、年内に全額現金での一括給付を始める方針を明らかにした。当初、現金5万円を給付し、5万円分はクーポンで配布するとしていた国の方針が変更されたのを受けて判断。町議会新型コロナウイルス感染症対策特別委員会(島野靖委員長、12人)が同日あり、必要となる予算を専決処分すると町当局が説明した。

 町議会12月定例会では、町は先行して中学生以下の子どもに5万円を給付するための予算を盛り込んだ一般会計補正予算案を追加提案。可決されているが、この日の特別委では、河合美穂こども未来課長が「年内10万円支給も可」という国の方針を受けて「子育てに活用するという目的だが、クーポンだと、現在の生活支援商品券を取り扱っている町内の商店だけでは子育て関連商品を取り扱っているところが少なく、大型店舗を含めないと子育て世帯には利用しづらいものになる」などとして、町としても全額現金で支給する判断をしたことを説明した。

 支給対象者は、子どもを養育している人の年収が960万円以上の世帯を除き、2003年4月2日から22年3月31日までに生まれた子どもで、1人当たり10万円を現金で支給する。

 町からの児童手当受給児童とそのきょうだいについては、今月27日に10万円を一括支給するが、公務員と高校生のみの世帯については申請が必要なことから、24日ごろに申請書を送付し、来年1月中旬から順次10万円を一括支給するなどとしている。

 対象人数は1650人を見込んでおり、先に補正予算が可決された中学生以下の5万円分などを除いた費用9854万9千円を近く専決処分する予定という。

© 株式会社紀伊民報