横須賀市の10万円給付、全額現金へ 当初は一部クーポン検討

横須賀市役所

 18歳以下の子どもへの計10万円相当給付を巡り、5万円分のクーポン支給を検討していた神奈川県横須賀市の上地克明市長は20日、一転して全額現金で支給すると発表した。クーポン利用が可能な市内事業者が限られる上、市民からも現金支給を要望する意見が多数寄せられたことから決断したという。

 上地市長は17日に「市内事業者の経済対策にもなるよう、基本的にはクーポンにしたい」との考えを示し、市も関係機関と調整を進めてきた。

 しかし中小企業には換金の手間などが負担となり、クーポン利用が可能な事業者は半数以下にとどまる見通しに。17日以降に給付金に関して市に届いたメール約170件の大半が現金支給を求める声だったこともあり、「市民に不利益がないよう総合的に判断した。現金で支給するが、なるべく市内で使っていただきたい」と述べた。

 市は近く臨時議会を開き、補正予算案の議決後、児童手当受給などで市が口座情報を把握している約4万2800人には10万円を年内に支給予定。残り約1万1400人は来年1月に申請を受け付け、10万円を一括支給する。

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