二つの「山北町」の絆、災害時に助け合い 神奈川・山北町と新潟・村上市が協定

同名の縁から災害時の応援協定を結ぶ山北町の湯川町長(右)と新潟県村上市の高橋市長=同町役場

 大規模地震や風水害などに備えて、神奈川県山北町は16日、新潟県村上市と災害時の相互応援協定を締結した。町は村上市合併前の旧・山北(さんぽく)町と同名の縁から20年近く交流を続けており、320キロ離れて、互いの「いざ」を助け合う。

 二つの「山北町」の絆は2003年から。同じ名前に親近感を抱いた神奈川・山北町から新潟・山北町に交流を持ち掛けた。丹沢の山々に囲まれた神奈川・山北に対して、新潟・山北は県内最北端、日本海に面した港町。両町で開かれる物産イベントに神奈川からはミカンや足柄茶など、新潟側はサケなどを互いに出品した。

 新潟・山北町は08年に近隣4市町村と合併し消滅したがその後も交流は続いた。19年6月の山形県沖地震の際には山北町から救援物資を送り、同年10月の台風19号で断水被害に見舞われた山北町には村上市が給水車1台を派遣した。

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