全国で打率.632&2HR…小学生離れした打撃技術 日本ハムJr.の有望スラッガー

岩見沢南ビクトリー・横田晃大【写真:石川加奈子】

岩見沢南ビクトリーの横田晃大くん「好きなポジションは捕手」

北の大地に、将来有望な小学生がいる。北海道日本ハムファイターズジュニアのメンバーに選ばれた6年生の横田晃大くん(岩見沢南ビクトリー)は、左打席から大人顔負けの強烈な打球を飛ばす。8月に新潟で行われた「高円宮賜杯 第41回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント」では、19打数12安打で打率.632、2本塁打と大爆発。初出場のチームを3位入賞に導いた。

【動画】大人顔負けの強烈打球! 打率.623、2本塁打と大活躍した横田君の実際の打撃

「バッティングが楽しくて好き。あの大会は緊張せず、チャンスでも打てる気がしました。ああいう感覚は初めて。家でたくさん振った結果が出ました」と笑顔で振り返る。

駒大岩見沢高出身で、現在は岩見沢リトルシニアのコーチを務める父・晃嗣さんと夕食後に行う羽根打ちが日課だ。午後7時ごろから約2時間、テーブルを隅に避けて、居間を練習場に変える。小学3年生の時から毎日、晃嗣さんが様々な角度から上げるトスをひたすら打ち込んできた。「バットのヘッドが下がるので、上から振る縦振りを意識しています」と課題を持ちながら取り組んでいる。

その打撃技術は、小学生離れしている。前回大会優勝の多賀少年野球クラブと戦ったマクドナルド・トーナメント準々決勝では右越えの豪快な勝ち越しアーチ。「詰まったけれど、左手で押し込めました。そのまま振ったらサードフライだったと思う」と自己分析するほどだ。好きな選手は、オリックスの主砲・吉田正尚外野手。「フォロースルーを見ています」と参考にしている。

所属チームの監督も期待「パンチ力はまだまだ伸びる」

身長160センチ、体重60キロの体格。所属する岩見沢南ビクトリーの坂下賢一監督は「もともと瞬発系の筋肉は小学生離れしていました。親子で反復練習を一生懸命やって、いい動きがついてきたのでしょう。オールラウンドプレーヤーですし、特徴であるパンチ力はまだまだ伸びると思います」と期待を寄せる。

12月28日から明治神宮野球場と横浜スタジアムで開催される「NPB12球団ジュニアトーナメント」に向けた練習に参加することで、同世代の選手から刺激を受けている。横田くんは「みんな打つので負けられない。レギュラーをとって、チームの柱になって、バッティングで貢献したいです」と意気込む。

守備は投手、捕手、遊撃手と3つのポジションを器用にこなす。「好きなポジションはキャッチャー。いろいろなポジションをやって、自分に合ったところを見つけたい。中学校でもたくさん長打やホームランを打って、将来はプロ野球選手になりたいです」と目を輝かせた。(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

【動画】大人顔負けの強烈打球! 打率.623、2本塁打と大活躍した横田君の実際の打撃

罵声禁止、休んでOK、保護者の負担なし… 少年野球の常識を疑う新設チーム“9の約束”

軟式、硬式どちらにすべき? あまりに多い“中学野球”の選択肢と特徴を紹介

© 株式会社Creative2