【鉄道博士の気になる機材 #2】 キヤノンEOS R3

この連載では、鉄活動に利活用できるガジェット・機材を中心に、Amazonの私のショッピングカートの中身について論評していきます。読者の皆さんのガジェット・機材選びの参考にしていただきたいと思います。

前回に引き続き、今回も、「キヤノン EOS-1D X」の後継にする機材の検討をしていきます。

Canon EOS-1D X

原稿執筆時点では、残念ながら、まだAmazonでの取り扱いがないのですが、キヤノンマーケティングジャパン株式会社のご厚意により、話題沸騰中の「キヤノンEOS R3」に、「RF24-70mm F2.8 L IS USM」を組み合わせて試用させていただきました。

私は、中学生の頃から、「キヤノンEOS-1 HS(初代)」を愛用していました。後に、「キヤノンEOS-1N HS」「キヤノンEOS-1N RS」「キヤノンEOS-1D Mark III」「キヤノンEOS-1D X」と、縦位置グリップの付いた機種を鉄道写真撮影のメインに使用してきました。嵩張ることは事実ですが、大容量のバッテリーがもたらすパワーの効果は絶大であり、咄嗟に縦位置⇄横位置を切り替えるのにも非常に便利です。

小学5年生の時に「キヤノンEOS650」を使い始め、それ以来、35mm一眼レフは、ずっとキヤノン製品を愛用してきました。一眼レフの王者キヤノンが初めて世に問う、縦位置グリップ一体型のフルサイズミラーレス一眼カメラでもある「キヤノンEOS R3」の実力は、基本的に動くものを撮影することが多い、私たち鉄道写真家の要求を十二分に満たすものです。

OVFを採用している一眼レフと全く違うのが、EVFです。「キヤノンEOS R3」のEVFは、長年一眼レフに慣れ親しんだユーザーが戸惑うことなく移行できるように配慮されています。非常に見やすく、違和感がほとんどありません。もちろん、水準器をEVFに表示することも可能です。

私は、フィルムカメラ時代、視線入力オートフォーカス機能を初めて採用した「キヤノンEOS5 QD」(1992年発売)も使用していました。このカメラが発売された当時は、まだまだ技術が未熟であったためか、売り物の視線入力オートフォーカス機能は使いものになりませんでした。私は、この機能をオフにした上で、「キヤノンEOS-1 HS(初代)」のサブ機として使っていました。

あれから30年近くの歳月を経て登場した「キヤノンEOS R3」の視線入力オートフォーカス機能は、「キヤノンEOS5 QD」のそれとは完全に別物で、かなり使える印象を受けました。キャリブレーションをすることで、カメラ側が学習し、賢くなるようです。

画素数を抑えてあるので、このカメラの仮想敵は「ソニーα9 II(ILCE-9M2)」なのだと思います。登場が待ち遠しいフラッグシップ機「キヤノンEOS R1(?)」は、高速連写性能を維持しつつ、高画素化を図ったものになるのではないか?と私は予想しています。

王者・キヤノンの次の一手を、私はとても楽しみにしています。

【著者】鉄道博士 / Dr. Railway

生後2ヶ月より、鉄道を眺め始め、列車の音が、子守唄代わりになる。 3歳で、交通博物館(鉄道博物館の前身)のリピーターとなる。保育園に登園前の早朝から、最寄駅に年200回ペースで通い始める。 5歳で、鉄道に関するニュースが読みたい欲で、毎日、複数の新聞を読むようになる。小学校入学までには、ほとんどの漢字を読めるようになる。 小学校の入学祝いに「国鉄監修 交通公社の時刻表(現 JTB時刻表)」を買ってもらい、全ページ読破し、旅行の計画を立てるようになる。 10歳で、一眼レフでの鉄道写真撮影をスタート。学生時代は、鉄道の写真をひたすら撮る生活を送り、塾等も行かず、法政大学へ入学。 その後も、企業の取締役、海外との業務提携等の仕事をしながら、鉄道写真を撮り続け、鉄道誌に寄稿を続ける。 1949年以降の日本の車輌であれば、数百種類の車輌の解説が可能。それぞれの特徴や魅力も含めて何でも楽しく解説する姿から”鉄道博士”と呼ばれるように。

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