東京五輪ソフト金 宇津木監督、上野投手、藤田投手 小中学生200人と交流 長崎でトークショー・教室

投球フォームを披露する藤田投手(右端)=三菱球場

 今夏の東京五輪で金メダルに輝いたソフトボール日本代表でビックカメラ高崎の宇津木麗華監督、上野由岐子投手、藤田倭投手(長崎県佐世保市出身)によるトークショーと教室(NIB長崎国際テレビ主催)が18日、長崎市の三菱球場などで行われ、県内の小中学生200人がトップアスリートと交流した。
 トークショーでは五輪のエピソードなどを紹介。MVPに輝いた藤田投手の打撃について、宇津木監督は「初戦から一塁走者がいても、バントはさせない。本塁打を狙えと言っていた」と好調の一因を明かした。その期待に本塁打で応えた藤田投手は「(初戦の)あの1本ですごく気持ちが楽になった。五輪に入るまでは、すごく状態が悪くて絶望的な感じだった。監督の作戦がなかったら、本当に分からなかった」と感謝の言葉を口にした。この日が31歳の誕生日だった藤田投手を祝う一幕もあった。
 子どもたちからの質問も受け付けた。「勝負飯」を聞かれた上野投手は「ない」とした上で「パフォーマンス向上のために食事を選んでいる。試合前は炭水化物を取ってスタミナ切れにならないようにする。試合後はタンパク質を取って早く疲労回復できるように意識している」と理由を答えた。
 「ソフトボール以外で五輪に出たい競技は」の問いには、宇津木監督が「渋野みたいなゴルフ」、上野投手が「前から好きでトレーニングにも取り入れたバドミントン」、藤田投手が「レスリングでくるくる回したい」と答えて会場を盛り上げていた。

(左から)宇津木監督、上野投手、藤田投手が出演したトークショー=三菱重工総合体育館

 教室では3人がキャッチボールからピッチング、バッティングなどを指導。宇津木監督は「長崎県のソフトボールが強いのを確認できた。基本がしっかりできている」と感心していた。投打両面でフォームを披露した藤田投手は「長崎のみなさんと一緒にソフトボールを楽しむ機会を、もっともっと増やしていけたらいいな」と意欲的だった。
 広田中3年で長崎KSCの豊村煌太投手は「手首の使い方をアドバイスしてもらった。あらためて基礎が大事だと感じた。2人みたいに活躍していきたい」と刺激を受けていた。


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