「IRはビッグチャンス」 九州財界、実現へ期待 福岡で推進協シンポ

パネル討論で意見を交わす(左から)佐世保商工会議所の金子会頭、九州観光推進機構の唐池会長、九経連の麻生名誉会長=福岡市、ホテルニューオータニ博多

 長崎県と佐世保市がハウステンボス(HTB)への誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)について考える「九州IRシンポジウム」が20日、福岡市で開かれ、九州の経済界の代表がパネル討論し、IRの実現に期待する声が上がった。
 九州の政財界でつくる九州IR推進協議会(会長・倉富純男九州経済連合会会長)と、IR設置運営事業予定者「カジノオーストリアインターナショナルジャパン」(CAIJ)が主催。約210人が参加した。
 パネル討論には九経連の麻生泰名誉会長、九州観光推進機構の唐池恒二会長、佐世保商工会議所の金子卓也会頭が登壇した。
 麻生氏は「オール九州の代表が長崎になっている。(IRで)魅力ある九州が長崎を中心に広がっていく」と期待。唐池氏は、都市部の空港からHTBまでの距離が遠い点について、「(IRを訪れる前後で九州を回る)旅行商品をつくれる。遠いことが周遊観光の力になる」と分析した。金子氏は「IRは100年に一度のビッグチャンス。多様な産業創出と定住人口増加が期待される」と語った。
 中村法道知事も参加し、開会あいさつで「九州の経済、行政、議会と連携を深め、IR実現に向け全力を注ぎたい」と述べた。
 CAIJを応援するオーストリア大使館の商務参事官も登壇。同国を代表する飲料メーカー「レッドブル」やクリスタルブランド「スワロフスキー」などもIR事業に関心を寄せていると紹介した。


© 株式会社長崎新聞社