アスレチックス新監督・コッツェイ 大学では二刀流選手として活躍

アスレチックスの新監督に就任することが決まったマーク・コッツェイは、現役時代は強肩好打の外野手として活躍し、メジャー17年間で通算1784安打を記録。アスレチックス時代の2004年には打率.314、15本塁打、OPS.829の好成績を残し、MVP投票でアレックス・ロドリゲスと並ぶ14位タイにランクインした。しかし、コッツェイはカリフォルニア州立大学フラトン校時代にはリリーフ左腕としても活躍。メジャーリーグ公式サイトのポール・カセラ記者は、コッツェイの大学時代の「二刀流」での活躍を紹介している。

大学時代に走攻守三拍子揃ったオールラウンドな外野手として活躍しただけでなく、リリーフ左腕としてマウンドに上がることもあったコッツェイ。その才能が大きな注目を集めたのは1995年のカレッジ・ワールドシリーズの決勝戦だった。コッツェイはこの試合で打者として2本塁打、5打点の活躍を見せ、投手として最後の5アウトを記録。チームをタイトル獲得へと導いた。ただし、コッツェイは決してこの試合だけの「一発屋」ではなかった。

大学2年生のシーズン(1995年)は打者として打率.422、21本塁打、90打点、15盗塁、投手として11セーブ、防御率0.31という素晴らしい成績をマーク。アマチュア最高の選手に贈られるゴールデンスパイク賞を受賞し、カレッジ・ワールドシリーズでは最優秀選手に選ばれただけでなく、前年に続いて2年連続で大会ベストナイン入りを果たした。大学3年生のシーズンにも打率.402、20本塁打、91打点、20盗塁、OPS1.284の好成績を残し、1996年ドラフト1巡目(全体9位)指名でマーリンズに入団。その後の活躍はご存知の通りだ。

コッツェイは2014年にオマハ大学野球殿堂入り。また、カレッジ・ワールドシリーズのレコードブックにもその名を残しており、同大会での通算打率.517(29打数15安打)は歴代1位タイ、長打率1.103は歴代ダントツの数字となっている(2位のマーシャル・マクドゥーガルは.881)。さらに、カレッジ・ワールドシリーズで複数の満塁本塁打を放った選手はコッツェイが史上唯一である。

メジャーでは大学時代ほどの大活躍こそできなかったものの、選手やコーチとしての実績は十分。今度は監督としてアスレチックスをどのように率いていくか注目したい。

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